書評『逝きし世の面影』(渡辺京二著)11 2017-08-13 | 書評『逝きし世の面影』(渡辺京二著) ③日本近代の「謎」の解明について そして第三に、著者が目的としていた日本近代史の意味の解明に関し、本書自身が日本近代の最大の「謎」に明快な解を与えていると見えるにもかかわらず、前項の問題が障壁となって、それに全く触れられていないことが挙げられる。すなわち、近代西洋文明から遙かに隔たった極東の「まことに小さい国」(司馬遼太郎)が、なぜ短期間に近代化を実現し、その壊滅の後になお経済的な躍進をなし得 . . . 本文を読む