書評『文明としての江戸システム』(鬼頭宏著) 4 2017-08-21 | 書評『文明としての江戸システム』(鬼頭宏著) このように、本書のテーマである江戸時代を通じての持続的な経済成長と、特に中後期の「豊かな成熟社会」の実現とは、何より生存環境の改善を示す人口動態面の明らかな指標によって基礎的に裏付けられているのである。 また、「明治十九年(一八六六年)に初めて作られた一歳ごとの人口統計(日本帝国民籍戸口表)によって出生数を遡及推計してみると、出生率は明治になってから急に上昇したのではなく、一八二〇年代以降、 . . . 本文を読む