書評『文明としての江戸システム』(鬼頭宏著) 7 2017-08-27 | 書評『文明としての江戸システム』(鬼頭宏著) 生活を支えた経済システム 続いて本書は、江戸時代を通じて市場経済が洗練され高度化し、流通の循環構造により全国が統合されていく様子を明らかにする。 そもそも幕藩体制自体が、米納年貢の販売などのために貨幣と市場経済を前提としていたのであり、よく知られているように、江戸時代前期までには、畿内先進地域を背景とした中央市場・大阪を中心に、大消費地の江戸をはじめ各領国が結びついた、海運業による物資の大 . . . 本文を読む