愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

Picture a Museum Day

2011年03月04日 | 日々雑記
さきほど、Ask a Curator から、興味深い情報が入りました。

Picture a Museum Day が開催されることになったとのこと。去年9月以来のイベント。

詳しくは、http://www.museumpics.com/

イベント当日は、既に予定が入っているが、

今回は何とか参加できるよう、調整してみたい。

おそらく今回も、Picture a Museum Dayの告知は、

twitterだけで、それ以外のメディアでは情報が流れないと思われます。



明日は、東京行き。國學院で研究会に参加します。

今はその準備。でも、まだ発表レジュメ完成せず。

嗚呼、徹夜かな。




*3月16日追記 東日本大震災に関する情報収集を優先するため、今回の参加は見合わせます。

伊予の地芝居‐文楽(人形浄瑠璃)‐9

2011年03月04日 | 祭りと芸能
九、おわりに

 愛媛県は文楽(人形浄瑠璃)の盛んな地域である。とはいうものの、このことは、愛媛県民も認識していない事実であり、愛媛県外の人々にも周知されていない事である。『伝統芸能淡路人形浄瑠璃』一二八~一二九頁に紹介された「三人遣い人形芝居の分布図」という全国分布図を見ると、戦前から現在まで継承された淡路系三人遣いの人形浄瑠璃(文楽)が、五団体以上存在している都道府県は愛媛県と岐阜県のみである。古くから文楽(人形浄瑠璃)を継承してきた地域として愛媛は全国的にも際立っている。そして愛媛の五つ団体(座)には、明治時代からの人形頭・衣裳が数多く、保存の良好な状態で残っている。この現状を周知するための事業として、愛媛県歴史文化博物館では、平成二十一年に特別展「歌舞伎と文楽―愛媛の伝統芸能―」を開催し、愛媛県内に残る文楽の人形・衣裳を一堂に紹介・展示した。その成果は、展示会名と同じ展示図録で紹介している。本稿と併せて参照していただければ幸いである。


(参考文献)
久保高一編『俵津文楽沿革誌』明浜町教育委員会、一九八七年
久米惣七著、阿波木偶制作保存会編『阿波の人形師と人形芝居総覧』創思社出版、一九八八年
『愛媛県の文化財』愛媛県教育委員会、一九九三年
『芝居小屋内子座80の年輪』内子町、一九九五年
『松山の民俗』松山市教育委員会、二〇〇〇年
『伝統芸能淡路人形浄瑠璃(改訂版)』三原町教育委員会、二〇〇二年
『伝統芸能俵津文楽すがはら座』俵津文楽すがはら座、二〇〇三年
藤田洋編『文楽ハンドブック』三省堂、二〇〇三年
『改訂版朝日文楽沿革史』朝日文楽保存会、二〇〇四年
『歌舞伎と文楽―愛媛の伝統芸能―』愛媛県歴史文化博物館、二〇〇九年