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保守記事.246-5 生まれてきても、人間扱いされない人たち

2017-09-02 12:39:28 | 記事保守
2016年12月15日 18時55分 JST | 更新 2016年12月15日 18時55分 JST

ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャはここ数カ月、新たな暴力の波に直面し、世界で最も迫害を受けている民族の一つになりつつある。国際人権団体ヒューマンライツ・ウォッチが12月14日に発表した報告書で新たに公開された衛星画像からは、ロヒンギャの村で10月初旬からこれまでに、すくなくとも1500棟の建物が焼き払われたことが確認できる。

ヒューマンライツ・ウォッチの報告書によると、放火事件の責任はミャンマー軍にあるとしている。ミャンマー軍はイスラム系の反政府勢力を取締まるという名目で、ロヒンギャに対し数十年にわたり人権侵害を行ってきたとみられる。ミャンマーで人口100万人を超えるロヒンギャは、政府から攻撃される一方で、人口の大半を占める仏教徒の国民に蔓延する差別にもさらされている。仏教徒の国民たちは、ロンヒギャが別個の民族であるという考えを拒否している。

ロヒンギャはまた、深刻な難民危機の真っ只中にある。 隣国バングラデシュの難民キャンプで暮らす人々の数は推定20万人、さらに多くの人々が安全を求めて近隣の国々へ逃れようとしている。2012年にミャンマーのラカイン州西部で弾圧が強まった際には、ロヒンギャの家屋が数多く破壊された。 少なくとも10万人のロヒンギャが収容所へ移されたが、行動が制限され、生活必需品や医療サービスが不足することも多い。

ビルマ(ミャンマー)、ラカイン州の村落放火事件

 

2016年12月9日時点で、ヒューマン・ライツ・ウォッチは建物1500棟の破壊を確認している。

今回のロヒンギャに対する一連の襲撃は、10月9日、ラカイン州で起きた襲撃事件をきっかけとしている。ミャンマー警察は、この事件で警察官9人が死亡し、首謀者は好戦的なロヒンギャだとしている。ミャンマー軍は事件に対応して軍事作戦を開始した。人権団体は、この作戦は州内にあるロヒンギャの村落に対する組織的かつ無差別な軍事攻撃だと主張している。

ロヒンギャの現地住民は人権団体アムネスティ・インターナショナルに、軍が武装ヘリコプターを使い民間人を銃撃したほか、兵士が民家に火を放ったと証言している。またロイター通信が複数のロヒンギャ女性の証言として伝えたところによると、10月下旬、軍の侵攻中に住民数十名が銃で脅され、レイプ被害に遭ったという。アムネスティ・インターナショナルによると、この数カ月でバングラデシュへの避難を試みたロンヒギャ数千人が強制送還されている。

ラカイン州の警察と行政当局は、ロヒンギャに対する軍の暴力行為を黙認してきた。ラカイン州の議員のひとりはBBCの取材に、兵士がレイプするには、ロヒンギャの女性はあまりにも「汚らわしい」と答えた。また、放火事件はロヒンギャの武装勢力によるもので、自分たちの村に火を放ったのだとして彼らを非難した。ラカイン州への報道陣の立ち入りは軍によって遮断されており、ジャーナリストや人権団体が現地情報を得るのは非常に困難な状況だ。

ミャンマー政府の主導的存在であり、ノーベル賞受賞者のアウン・サン・スー・チー氏は政府軍の襲撃に関して沈黙を続けている。数十年続いたミャンマーの軍事政権が2016年始めに終結して以降、スー・チー氏がミャンマー政府の実質的指導者を務めているものの、軍は依然としてかなり強い権力を維持している。スー・チー氏がロヒンギャへの攻撃に関して軍を処罰しないことに、長年続くミャンマーの人権侵害に彼女が対処するよう期待していた人権団体や有識者から批判が高まっている。

ロヒンギャの窮状を伝えるハフィントンポストUS版の動画「Behind The Fence」はこちら。

 

タイ南部山中に30人超の遺体、人身売買被害のロヒンギャ族か

2015年5月7日(木) 01時46分(タイ時間)
 
【タイ】マレーシア国境に近いタイ南部の山中で、人身売買の被害者とみられる30人以上の遺体がみつかり、タイ当局が捜査に乗り出した。

 人身売買の拠点を捜索していたタイ当局が4月30日から5月1日にかけ、埋められたり、布切れをかけて地表に遺棄されるなどした26人の遺体を発見した。6日にも、最初に遺体が発見された地点から数キロ離れた場所で、さらに6人の遺体がみつかった。

 現場には木を組んでビニールシートをかけた建物や衣類などが残されていた。タイ当局は、ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャ族など人身売買の被害者数百人が収容されていたとみている。このうち、病死したり、人身売買業者に殺害された人が遺棄されたもようだ。

 この事件で、タイ当局は4日、ソンクラー県の村議、村長補佐らタイ人の男3人とミャンマー人の男1人を人身売買、誘拐などの容疑で逮捕し、別のタイ人4人の行方を追っていると発表した。また、6日、南部の入国管理事務所と南部のソンクラー県、サトゥン県、ラノン県などで勤務する佐官級の警官38人を警察本部付に異動した。人身売買に関与した疑いがあると判断したもようだ。

 人身売買の被害者とみられる多数の遺体がみつかったことについては、国連、米国など国際社会からも真相究明を求める声が上がっている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は6日、「苦境の中、故郷から脱出した人々が冷酷な人身売買業者に命を委ね、殺害された」として、深い憂慮を表明。タイ、マレーシアなど地域の各国に対し、人身売買の取り締まりを強化するよう呼びかけた。

 ロヒンギャ族はミャンマー西部に居住。ミャンマー政府による迫害と貧困で、1970年代後半からバングラデシュなどへ数十万人単位の難民が流出した。2007年ごろからは船でタイ、マレーシアに密入国を図るケースが増えている。タイ政府は過去数年、領海内に入ったロヒンギャ族の難民船を沖に曳航して置き去りにしたなどとして、欧米の人権保護団体やメディアから批判を受けた。

 今年1月には、タイ南部ナコンシータマラート県の路上検問で、ピックアップトラック3台など車5台に乗ったロヒンギャ族の男女97人と車を運転していたタイ人の男2人が不法入国、不法入国ほう助などの容疑で逮捕された。ロヒンギャ族の男女は数日間狭い車内にすし詰めにされ、満足に食事もとっておらず、車内で女性1人がすでに死亡していた。逮捕後、男性2人が血液感染などで死亡した。

 タイに密入国したロヒンギャ族は人身売買業者の手引きで、マレーシア、インドネシアといったイスラム教徒が多い国に密入国していたとみられる。人身売買業者はタイ当局の取り締まりが厳しくなったことから、タイ南部山中の収容所を放棄し、別の場所に拠点を移すケースが増えているようだ。