どうでもいいです、の話

「どうでもいい」トピックスを載っけていたり、公記事の保守をしたしするページです。

保守記事.467 グンマーの選挙

2017-09-21 12:51:24 | 記事保守

自民群馬県連「全区で当選目指す」

2017.9.21 10:50

 自民党群馬県連の狩野浩志幹事長は、迫る解散に「時間との戦い。やるべきことをやる。5区全てで当選を目指す」と話した。20日の県議団総会では選挙対策委員会の開催日程などを調整。だるまや襷を発注するなど選挙モードに入った。

 「森友学園や加計学園の疑惑隠しと言わざるを得ない」と話すのは民進党県総支部会長の黒沢孝行県議。この時期の解散に「何のための内閣改造か」と批判しつつ同日、県議らによる対策会議を開催、全県で連合群馬と合同選対を立ち上げることを確認した。1~4区で候補を立てる予定。

 社民は5区の候補者擁立に向け最終調整中で、民進が推薦に回る方向。ただ、民進は共産を含めた野党共闘には「党本部の指示に従う」。共産は1~5区で既に候補予定者を決定しているが、小菅啓司県委員長は「本気で共闘しないと支持は得られない」と、野党共闘に前向きだ。

 

群馬1区保守3分裂の恐れ 中曽根康隆氏、28日前後に結論か

2017.9.21 10:47

 官邸発で突如吹き荒れた“解散突風”。群馬県内各党は「10月10日公示-22日投開票」での衆院選日程を視野に急ピッチで準備に入った。短期決戦となるが、注目は保守3分裂の可能性のある1区だ。保守地盤の固い群馬とはいえ、3分裂なら票の分散は避けられず、混乱も予想される。(久保まりな、吉原実、住谷早紀)

 1区の候補者調整で、自民党県連は女性問題を抱えた現職の佐田玄一郎氏を諦め尾身朝子氏=比例北関東=を公認として推薦することを決めている。ただ、佐田氏も現職として出馬に意欲を捨てておらず、そこに中曽根弘文氏の長男、康隆氏の動きが活発化。支持者の中には無所属での出馬も辞さずとの声もあり、3分裂の可能性も出ている。

 康隆氏は5日、支持者を集めた会合で、弘文氏の秘書を辞めたことを明らかにし「自分の政治活動に精進したい」と臨戦態勢突入を報告したばかり。「自民、衆議院、群馬にこだわるが状況が複雑なので、まだ様子を見ている状況」としていた。そこに突然の解散風。動きは加速するのか。

 康隆氏本人は19日、産経新聞に「状況を見ていることに変わりはない」としながらも、「思いのほか選挙が近くなった」と戸惑いも隠さない。それでも「1区も選択肢に入っている」と28日の解散前後には結論を出す方向で検討している。

 県連の山本一太会長は、ここまで「尾身氏の公認推薦が覆ることはない。本部も公認してくれると確信している」と再三、強調してきた。しかし自民支持者や議員には35歳という若き中曽根ファミリー3代目への待望論も根強く、前橋市の60代の支持者は「10月総選挙ということなら、短期決戦でがんばってほしい。秘書を辞め退路を断った以上、前に進むしかない」と出馬に期待を寄せている。

 民進は現職の宮崎岳志氏が挑み、共産は店橋世津子氏を擁立する構え。保守3分裂の場合、野党が漁夫の利を得る形も考えられる。

「中曽根親子」を徹底批判する山本一太参院議員 群馬1区公認「場外乱闘、炎上」の“背景”は

2014.12.1 11:00

 自民党の衆院群馬1区の公認調整をめぐり、党群馬県連が前職の佐田玄一郎元行政改革担当相を「公認したくない」となり、中曽根康弘元首相の孫で中曽根弘文元外相の長男、康隆氏を推す動きがあった。最終的には、党本部が「佐田氏でも勝てる」として同氏を公認したことで、一応の決着をみた。

 ところが、群馬1区の公認問題で群馬県選出のある国会議員が、ブログで徹底した「中曽根批判」を繰り広げた。前沖縄北方担当相の山本一太参院議員だ。康隆氏もブログで反論すると、山本氏は「倍返し」のように反応。山本氏が仕掛けた激しい「場外乱闘」は、群馬県連内に「余計なしこり」を残すことになった。56歳で参院当選4回を数えるベテラン政治家の山本氏は、32歳で「大勲位の孫」で弘文氏の秘書歴1年数カ月の康隆氏に何と攻撃したのか。

 群馬1区の公認調整をめぐり、県連内には佐田氏に代わって康隆氏を推す動きがあった。康隆氏も衆院解散翌日の11月22日、群馬1区の支部長になりたいと申請した。

 山本氏は、康隆氏の出馬が取り沙汰される前からブログで「反中曽根」を展開していた。

 一貫している主張は「同一県内に親子が国会議員になってはいけない」というものだ。実は、小渕優子前経済産業相の議員辞職が取り沙汰され、週刊誌などが康隆氏の群馬5区出馬の可能性を報道したときから始まっていた。群馬1区の公認問題に関しては、11月の21日から24日にかけて「衆院群馬1区、(弘文)県連会長の長男擁立には断固反対する!」と題した投稿を10回にわたり集中掲載し、批判のトーンも上がった。

 例えば、21日夕にアップした「その3」はこんな内容だ。

 「佐田氏のスキャンダルが発覚した後、急に(?)仕事をやめて父親の秘書になり、前橋を回り始めた現職の参院議員である県連会長の長男を、単に『ブランドがあるから』とか、『県連会長の長男だから』とか、『イケメンだから』とか、そんな理由で公認候補として急遽(きゅうきょ)、擁立するようなことに賛成できるわけがない」

 佐田氏のスキャンダルとは昨年6月に「週刊新潮」に報じられた女性問題を指す。このとき佐田氏は責任をとって衆院議院運営委員長を辞任している。

 康隆氏は同日、「中曽根弘文ファミリー」のブログで反論に出た。

 勤めていた外資系証券会社に辞表を出したのは佐田氏のスキャンダルが明るみに出る前であり、政界を目指す意思決定と佐田氏のスキャンダルは無関係だと主張。「事実と異なることや、他人に誤解を与えるような内容に関しては、しっかりと訂正・謝罪をしてもらう必要がある」と抗議した。

 山本氏は23日、「その7」で「明らかに不注意だった。事実関係の確認が不十分だったことを反省している」と受け入れ、前出の記述を一部書き直した。しかし、康隆氏の擁立に反対する立場であることに変わりはなく、記述の辛辣(しんらつ)さは激しくなった。

 「その8」では、康隆氏の反論のブログに関し、秘書の言葉を引用する形で「上から目線」だと批判し、「父君と同じ選挙区で19年間、国会議員をやっている目上の人間に対して、『最低限の礼節』というものはあってしかるべきだと思う。しかも、康隆氏は父君の秘書という立場なのだ」と糾弾した。ブログで抗議してきたこと自体についても「ひとことで言うと、とても殺伐とした、ギザギザで冷たいアプローチだ」と切り捨てた。

 山本氏が康隆氏をここまで攻撃するのは、「政治は『ファミリー独占ビジネス』ではない」とする「訴え」の他にも、2つの理由があるとみられている。

 一つは、今年8月の県連会長選で、選挙戦の必要性を訴えていた山本氏が条件が整わなかったために立候補できず、弘文氏の無投票3選が決まった経緯があること。もう一つは、山本氏自身が衆院へのくら替えをひそかに望んでいるとされていることだ。

 この点について、山本氏は「中曽根県連会長に対する個人的感情で書いているわけではない」「自分は、参院から衆院にくら替えして群馬1区から出ようなどとは、全く考えていない」といずれの説も一蹴する。

 自民党内には山本氏について「一政治家としてはやり過ぎだ」との声が少なくない。隆氏についても「党にどれほど貢献してきたのか」と冷ややかに見る向きもある。

 康隆氏は24日のブログでこう記した。

 「政治の重要性を再認識すると共に現実の政治は甘いものではなく、命がけで取り組む覚悟が必要だという事も改めて痛感しました。しかし厳しさを知った上でも、国政の場で全身全霊を捧げて働きたいという気持ちが一層強まって参りました。今後、もし挑戦の機会を与えられるならば、浅学非才の身ではありますが、持てる力の限りを尽くし、皆様と共に群馬と日本の未来を切り開いて行きたいと考えます」

 一方の山本氏は、25日に公認問題が決着しても、翌26日のブログでこう記した。

 「このドラマはまだ終わっていない。遠くない将来、新たな局面に突入する可能性もある」

 「康隆氏には何の恨みもない」と綴ってきたが、敵愾心はあらわだ。27日のブログでは、群馬1区候補の人材発掘にも意欲をみせた。

 

 


保守記事.101-221 この国の現状

2017-09-21 12:20:09 | 記事保守

少女に金魚を食べさせるなどの罪、実刑確定へ 最高裁

岡本玄

2017年9月17日05時43分

 福岡県久留米市で2015年、少女に金魚の死骸を食べさせるなどの虐待を重ねたとして、逮捕監禁致傷や強要、暴行などの罪に問われた無職江上孝被告(47)を懲役10年とした一、二審判決が確定する。最高裁第二小法廷(鬼丸かおる裁判長)が14日付の決定で被告の上告を棄却した。

一、二審判決によると、被告は15年、同居していた10代の少女の両手首を二段ベッドの柵にロープで縛って監禁し、右手首を骨折させた。また、自宅で育てていた金魚を殺して死骸を食べさせ、水槽の水を飲ませることなどを強要。火のついたたばこを舌に押しつけるなどした。

 被告側は「身に覚えがない」「脅していない」などと無罪を訴えたが、今年1月の一審・福岡地裁久留米支部判決は「被告の供述は信用できない」として退けた。6月の福岡高裁判決も一審判決を支持した。(岡本玄)

 

 

金魚食べさせられる虐待の日々 被害少女が当時の心境

倉富竜太

2017年1月31日20時36分

 福岡県久留米市で、母親の交際相手の男から金魚の死骸を食べさせられる虐待を受けていたとされる少女(18)が1月31日、代理人弁護士を通じてコメントを公表した。「もっとひどい暴力を振るわれると思うと、耐えるしかなかった」と当時の心境を明かした。

 福岡地裁久留米支部の判決によると、少女と同居していた江上孝被告(47)は2015年、火のついたたばこを数回押しつけたり、金魚の死骸約60匹を食べさせたりした。逮捕監禁致傷、暴行などの罪で懲役10年を言い渡され、無罪を主張して控訴中だ。母親(47)もペンチで少女の舌を引っ張ったなどとして懲役3年執行猶予5年の判決が確定している。

 少女はコメントで「誰かに助けを求めたり、家から逃げ出したりすれば、仕返しをされて、もっとひどい暴力を振るわれるのではないかと思うと怖くてたまらず、じっと耐えるしかありませんでした」「恐怖で頭がいっぱいになっていて、逃げ出したいということすら考えられない状態でした」と記した。

 現状については「今でも、虐待を受けていた時のことを思い出したくなくても思い出してしまう時があり、怖くなったりつらく悲しい気持ちになったりする」とした。

 そして「一日でも早く事件のことは忘れて事件で受けた恐怖や苦痛から解放されたいという気持ちが強い」「今、私が願うことは、事件が起こる前のように心から笑える日を出来る限り早く取り戻したい、ただそれだけです」と結んだ。

 弁護士によると、少女は現在、…

保守記事.101-204 ぼくたちの将来は。。。
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保守記事.391-5-6 煽りでなく、真実を!

2017-09-21 12:19:53 | 記事保守

被ばく影響、科学界の結論

毎日新聞2017年9月21日 東京朝刊

 今月1日に日本学術会議から「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」という報告書が発表された。日本学術会議は我が国の人文・社会科学から理学・工学までの全分野の代表者からなる、いわば「学者の国会」。政府に対する政策提言から世論啓発までを役割としている。

 報告書が対象としている東京電力福島第1原発事故については、既に多くの論文や調査結果などが蓄積されている。国連科学委員会の報告でも、放射能由来の公衆の健康リスクについて「今後もがんが自然発生率と識別可能なレベルで増加することは考えられない」と結論が出ている。

 学術会議の報告でも、被ばく量はチェルノブイリ原発事故よりはるかに小さいという評価が改めて示されているが、特に不安の多い子どもへの影響に焦点を絞っている点が重要だ。「福島第1原発事故による胎児への影響はない」としており「上記のような実証的結果を得て、科学的には決着がついたと認識されている」とまで書いている。

 報告書を読むと、不安論者のよりどころとなる内部被ばくから、福島での甲状腺がん検査の評価まで、考えられそうなポイントはすべて丁寧に押さえている。

 その意味で、この報告書はいわば、事故後6年たっての科学界からの「結論」。これを覆すつもりなら、同量のデータと検討の努力を積み重ねた反論が必要だ。一部の専門家といわれる人に、いまだに「フクシマ」などという差別的な表記とともに、単に感覚にすぎない「理論」で不安をあおる人がいるが、そういう説はもはや単なる「デマ」として切って捨てるべき段階に来ている。

 マスコミにも課題がある。不安をあおる言説を、両論併記の片方に置くような論評がいまだにあるが、データの足りなかった初期段階ならいざ知らず、今それをするのは、健康問題を語るときに「呪術」と「医術」を両論併記するようなもの、と思ったほうがいい。

 そういう転換点になりうる重要な報告なのに、毎日新聞を含めて報道の少なさはなんだろう。この報告書を、本コラムを読んで初めて知ったという読者も多いと思う。それも当然で、新聞でいえば、福島の地方紙以外は全国紙の福島版とデジタル版で一部報道された程度。子どもに焦点を当てたという点でも十分に「ニュース性」があるのに、だ。ネットでは、この報道の少なさに違和感を覚えるという多くの書き込みがされている。

 この報告の題名に「今後の課題」とあるのは、既に決着のついた科学分野についてではない。科学的には結論が出ても無くならない不安、さらにそれをあおろうとする言説だ。「子どもが産めないの?」という不安を福島の子どもたちに抱かせないようにするため、学術会議の「結論」をどう広く伝えるかが「課題」。マスコミができることは、もっとあるはずだ。(東洋大INIAD学部長)

乳歯は被ばくの証拠品 藤野健正さん



毎日新聞2016年3月7日 東京夕刊

 

 東京電力福島第1原発事故後の子どもたちの内部被ばくの調査に役立てようと、放射性物質ストロンチウム90が取り込まれやすい乳歯の保存を呼びかける運動が広がっている。学識者らが昨年設立した「乳歯保存ネットワーク」の共同代表で、首都圏3カ所で歯科を運営する医療法人理事長の藤野健正さん(67)は「乳歯は被ばくの証拠品となる。将来のため捨てないで」と話す。

 歯科のある千葉県松戸市が事故で放射線量の高い「ホットスポット」とされ、住民の不安が高まるなか、「歯科医として子どもの命と健康を守るためにできることを」と震災の年から取り組みを始めた。これまでに約500本の乳歯が提供され、一部はスイスの放射線測定所に解析を依頼した。同ネットワークは来年、中部圏に独自の測定施設を造る計画だ。

 乳歯は母親の胎内にいる時に形成される。「5年前の事故当時に胎児だった子どもの歯が、ちょうどこれから抜けてくる時期。保存運動はさらに重要になります」【田中洋之】

 

保守記事.391-5 許されざるもの

保守記事.391-5-2 早めの処置を怠ったばかりに

保守記事.391-5-3 結局、どれが真実?

保守記事.391-5-4 結局、真実は?

保守記事.391-5-5 結局、真実は?


保守記事.466 みんなみんな東芝!

2017-09-21 12:05:18 | 記事保守

東芝幹部「鴻海なら楽だった」 半導体売却、迷走8カ月

2017年9月21日05時08分

 「東芝メモリ」の売却先が20日、「日米韓連合」に決まった。東芝が売却方針を表明してから8カ月。迷走の末に、しびれを切らした取引銀行に期限を区切られ、「見切り発車」での決着となった。売却差し止めの訴訟を抱え、独占禁止法上の審査もこれからだ。

 「契約までは安心できない」。20日、買い手に決まった「日米韓連合」を主導する米投資ファンドのベインキャピタル関係者は気を引き締めた。これまで東芝は方針転換を重ねてきただけに、不安が残る。

 東芝が決断したのは、支援を受ける三井住友、みずほ、三井住友信託の主力3銀行に「20日決着」を約束していたからだ。3行などが設定した東芝の融資枠は今月末が期限。財務基盤の弱い東芝にとって、更新されなければ大きな痛手だ。

 今月上旬、主力行幹部から「月内の売却先決定が更新条件」とも迫られた。もともと銀行団から指定された「8月中の決定」は、すでに破っている。

 銀行は東芝メモリの売却益をあてにして東芝に融資している。売却が遅れ、来年3月末までに債務超過が解消されないと、各行の決算に響きかねないのだ。

 東芝が半導体メモリー事業の売却方針を表明したのは今年1月。6月に「日米韓連合」を優先交渉先に選んだが、8月に一転して米半導体大手ウエスタンデジタル(WD)が加わる「新日米連合」と売却で大筋合意。ところが結局、「日米韓」に戻った。

 東芝と協業するWDは、国際仲裁裁判所に東芝メモリの売却差し止めを申し立てている。銀行団が東芝に推してきたのは実は、WDの新日米連合だった。WDが提訴を取り下げ、買収が白紙になるリスクがなくなるためだ。

 だが、WDは大筋合意後に、東芝メモリの経営に強くかかわることを示唆。主力のHDD(ハードディスク駆動装置)に代わるメモリー事業が経営を左右するからだ。これに東芝が猛反発。交渉が行き詰まった。

 19日朝、その新日米連合から修正案が東芝に届いた。買い手からWDが外れ、経営にも関与しない大幅な譲歩だった。主導したのは政府系ファンドの産業革新機構だ。ただ、東芝も買い手を外れ、売却後の経営に関与できなくなる。

 東芝は世界に先駆けてNAND(ナンド)型フラッシュメモリーを発明した。思い入れは強い。交渉で募った不信感もぬぐえず、「言ったことと、契約書案に書いてあることがいつも違う」「訴訟で脅してくる」。19日深夜まで検討したが、譲歩案の採用は見送られた。

 機構幹部は嘆く。「ビジネスと感情は切り離すべきなのに、東芝は持ち込んでしまった」

 東芝の「迷走」の裏で動いたのは経済産業省だ。「安全保障面でも半導体技術は重要。海外流出は避けなければならない」(幹部)との考えからだ。国内雇用の維持や日本主導の半導体経営にこだわった。

 東芝が米半導体大手のブロードコムへの売却をめざしていると伝わった6月、傘下の革新機構を核に「日米韓連合」をつくって買い手として立候補させた。ブロードコムは「主導権を握れなくなった」(関係者)として撤退した。

 日米韓連合が、WDとの係争リスクを抱えて交渉が頓挫すると、WDをとりこんだ新日米連合づくりへと動いた。

 ちょうど7月の人事異動の時期と重なり、新たに就任した寺沢達也・商務情報政策局長が、得意の英語でWDのスティーブ・ミリガンCEO(最高経営責任者)とじかに渡り合ったとされる。東芝幹部も「国産の半導体を守りたいという問題意識は同じだ」と経産省に寄り添った。

 だが、別の東芝幹部は「台湾の鴻海精密工業に売れれば楽だった」とこぼす。鴻海は買い手候補で最高額を提案したとされる。東芝の再建を急ぐなら鴻海に売るのが最善だが、技術流出を懸念する経産省が待ったをかけていた。経産省にとって鴻海は、シャープ再建の担い手を争って競り負けた相手でもある。

 「東芝メモリはみんながほしい技術を持つ。売り手が強いのだから、もっと買い手を競わせればよい」。経産省幹部は売り急ごうとする東芝を、そう戒めていた。

 だが、これで東芝の経営が一息つくわけではない。

 売却差し止めの国際仲裁裁判所の審理はまもなく本格化する。買い手から外れたWDが、訴訟を乱発する可能性もある。

 長期の売却交渉を演じた代償も小さくない。同業企業の合併・買収でシェアが増す場合、公正な競争がゆがめられないか、各国の独占禁止当局に審査される。審査期間は半年が目安とされ、これを通らなければ、売却は完了しない。東芝は来年3月末までに売却益を得て債務超過を解消できないと、上場廃止になる。

 日米韓連合には半導体大手の韓国SKハイニックスも加わる。審査対策で買収当初は東芝メモリの議決権を持たない方向だが、金融関係者は「SKが将来的に出資するなら、潜在的に議決権を持つとみられて審査が長引く」と心配する。

 これとは別に東芝は、東京証券取引所から上場企業にふさわしいか審査も受けている。不正会計問題で2015年9月に「特設注意市場銘柄」に指定され、内部管理体制の改善を命じられている。東証は改善の進み具合をみて、年内にも判断を示すもようだ。

 上場廃止を回避できたとしても、東芝を待ち受けるのはいばらの道だ。手放す東芝メモリは、東芝の営業利益の9割をたたき出す稼ぎ頭。白物家電や医療機器は売却済みだ。残る水処理事業やエレベーター、原発の廃炉などで成長できるのか。綱川智社長は「核となる事業はないが、確実にやり遂げる」と話している。

     ◇

 〈東芝メモリ〉 東芝の半導体メモリー事業を分社化して4月1日に発足。米原発事業の失敗で生じた巨額損失によって、東芝が債務超過に陥ることになり、これを穴埋めするために売却を迫られた。スマートフォンの記憶媒体などに使われる半導体「NAND(ナンド)型フラッシュメモリー」の世界シェアは2位。

■「東芝メモリ」売却先選びは迷走した

17年1月27日 半導体事業の売却を決定

  2月14日 分社化した新会社の株式の過半を売る方針を表明

  4月1日 分社化した「東芝メモリ」が発足

  5月14日 WDが売却中止を国際仲裁裁判所に申し立て

  6月21日 優先交渉先を「日米韓連合」に決定

  8月10日 WDや台湾の鴻海精密工業とも売却交渉を再開すると発表

    下旬 WDを含む「新日米連合」への売却で大筋合意

    31日 取締役会で決定先送り

  9月13日 再び「日米韓連合」を軸に交渉すると決定

    19日 「新日米連合」の修正案を検討

    20日 「日米韓連合」に売却決定

  10月下旬 臨時株主総会で売却を報告?

18年3月31日 売却益で債務超過解消、株式上場維持?