“老害”復活、アマ球界のあきれたトップ人事
■江尻良文編集委員「球界に直言!」
アマチュア球界のあきれたトップ人事に腹が立つ。全日本アマチュア野球連盟・松田昌士会長(71)が1期で退任、長船き郎(※「き」は馬へんに其)副委員長(82)が新会長に就任という前代未聞の怪人事だ。
「アマチュアの連中の考えていることは、全く理解が出来ない」。プロ野球界から理解不能の声があがるのは当然だろう。長船氏は、日本代表編成委員会の委員長を務めていたが、北京五輪日本代表監督人事で暴走して詰め腹を切らされているからだ。
前広島監督の山本浩二氏に就任を打診したかと思えば、長嶋茂雄・前アテネ五輪日本代表監督が復帰の意思を表明すると、一転して内定発言。「長嶋君は元気になっているし、僕がOKを出せば、誰も反対しないだろう」と宣言したものだから、プロ側が怒り心頭。
「長嶋さんの健康状態に、今度もしものことがあったら、誰が責任を取るのか」と難詰。長船氏の口から「長嶋監督は白紙です」と白紙発言をさせた。それで
も懲りずに、さらに阪神・星野仙一シニアディレクターに勝手に監督就任要請するにいたってプロ側はぶち切れ。「我々に何も相談せずに、独断で動き回る長船
さんが日本代表編成委員会の委員長では協力できない」と解任を要求。全日本アマチュア野球連盟・松田会長が日本代表編成委員会の新委員長に就任して一件落
着。星野監督就任も一度白紙に戻して、プロ、アマ一体になっての推挙ということで、誕生した経緯がある。
その際に、長船氏は「世代交代だ。後進に道を譲る」と名誉ある撤退を口にしているのだ。それなのに、82歳の長船氏が全日本アマチュア野球連盟の新会長
に昇進、松田氏は一期で副会長に降格では、どう考えても辻褄が合わないだろう。裏事情に精通している球界OBがこう語る。
「JR出身の松田さんが野球界のことを知らない素人で、あまり評判が芳しくないというウワサは聞いている。国際野球連盟(IBAF)の理事として、『米
国人の新会長ならば、野球をオリンピックの正式種目に戻してくれるのでは』と、IBAFの会長に米国人を担ぎ出す動きをしたが、このために欧州勢が猛反
発。逆効果になったこともある。この新会長が、実は米国の軍の中枢関係者なために、欧州勢から総スカンをくったからだ。が、それにしても、老害の長船氏が
全日本アマチュア連盟の会長なるのは、やっぱりおかしいよね」。
アマ球界関係者によれば、「結局、人材不足の一言に尽きるのではないか」ということになるのだが、それにしても長船会長はないだろう。特待生問題では、
化石的な存在の高野連が世間から袋叩きにあったばかり。プロ野球界も決して威張れたものではないが、アマ球界の前近代的なトップ人事には救いようがない。
【過去記事】保守記事.185 結局、ナベの一声
保守記事.185-2 ナベの一声
保守記事.185-3 ナベの一声
保守記事.185-4 ナベ野球終焉か?
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