昨日は香川県よろず支援拠点から案内のあった「ちょっとの気づきで人も企業も変われる」セミナーを受講してきました。
なんで満濃町でのセミナーなのかと思いましたら、講師の方が満濃町出身だとのこと。
会場は満濃町町民ホールで旧仲南町時代に建設した田舎にそびえたつホールです。
旧仲南町役場とホールが同時に完成した当時の取引先の方が副議長をされており新築した役場やホールを案内いただいた事を思い出しました。
こんな大きなホール何に使うのですか?と聞いたら副議長は冗談交じりで「テレビの大相撲」を町民と観戦すると言われてました。
さて、講師の川西修様は、満濃町で生まれ育ち親を少しでも楽させたいと思い18歳で大阪に向かいました。
当時は高松港を夜出港し小豆島を経由して早朝に大阪の港に着いたそうです。
今では瀬戸大橋も開通し淡路島には鳴門大橋と明石大橋もありますのでJRで2時間、バスで3時間ほどで大阪に行く事が出来ます。
最初の就職先は、食事付き寝床付きの米屋の卸売り業でした。
朝から夜までコメ袋60kg~100kg程度を担いで積み込む作業をされました。
それだけでなく営業も行ってましたが営業成績は毎回最下位争いをしていたそうで、そこの社長に3年たったら一人前になるのにお前はこのままだと身のふりを考えた方が良いと言われてしまったそうです。
なんで売れないのか、それまでのやり方は売ろうとする気持ちが先走りして買ってほしいとのお願いをするだけだった。
当時の取引先の米屋は大阪の地価が高いため、どこの米屋も天井が高く営業終了後は配達する自転車の置き場が無いため10台程度を天井に吊るしていたそうです。
そこで閃いたのは、その自転車の出し入れの手伝いです。
毎朝米屋に行って自転車の出し入れの手伝いをし続けていたら、毎日ありがとうと言われ米の注文が来るようになり営業成績は次第に上がって行ったそうです。
それなりの成績が残せるようになり26歳で独立を決意して大阪府松原市で米屋を開業しました。
当時の米屋は国の認可制で米は米屋でしか販売できませんでした。
新しい米屋ですとちらしを配りながら営業してましたがなかなか注文してくれません。
あるお客様が、ごめん米は勘弁して。親の代から〇〇米屋にお世話になっているからと断られました。
昔はこのようなお付き合いが当たり前だったそうです。
そこでふと気づきました。
当時の米屋は組合を作り、営業は夕方5時まで、アパートやマンションなどの高層階には軒下までの配達でお客様への融通が利かず殿様商売だったのです。
そこで、営業は夜の12時まで配達はアパートやマンションの高層階でもご自宅まで届けますと書いたチラシを配りました。
すると1本の電話が鳴りアパートの高層階まで配達しました。
ドアを開けるとご依頼主はご高齢の女性です。
そこから台所が見え米びつがありました。
よろしければ米びつに米をお入れさせていただきたいのでご自宅に上がらせていただいてもよろしいでしょうか?とお伝えしました。
お客様は快諾したため、虫の原因にならないよう米びつを奇麗に掃除して米を入れました。
すると大変喜び、隣町で寿司を製造販売している息子がいるので紹介すると言われたそうです。
また、時間指定だったため待っている間、隣の奥さんが出かけるため廊下に出てきてどちら様ですかと問われ、新しい米屋ですと特徴を説明するとご近所付き合いもあるので夜8時になると街燈が消え真っ暗になるのでその時間に配達してほしいと注文を受けました。
そのご家庭は家族が多く、毎月14kgの米袋を5袋アパートの階段を上って運ぶのは重労働で大変だったそうです。
このような気づきでピンチをチャンスに変え順調に商売が伸びて行ったそうです。
ところがある売上全体の3割をも占めている大口取引先(八百屋かスーパー)から、冷たい口調の電話がありそこへ向かいました。
その会社の方から、今までお世話になったと思うが取引を辞めるといきなり通告されました。
理由は何ででしょうか?
経営者がそんな事も社員の事もわからないのか!
分かりません教えて下さい。
御社の社員は挨拶一つできない。
買い物に来ているお客様を蹴散らしてまでして米を運ぶ。
お客様から放り投げるような無造作な格好で米を荷下ろししており、そんな米を買わないといけないのかとクレームがあった。
このような事で大口先を失ってしまいました。
それから考え気づきました。
社内挨拶が出来ない人はお客様に心に響く挨拶が出来ない!
それから挨拶を徹底する事になりましたがそこでも気づき、部下が変わるには上司が変わらないといけない事。
当たり前の事が非常に難しい。
結果的に社内挨拶が全員当たり前のように出来るようになったのは2年半かかったそうです。
挨拶の効果は非常に大きく、
とにかく社内が明るくなった!
社員同士が手伝うようになった!
注文が増えた!(どうせ発注するのであれば、気持ちの良い挨拶が出来る会社にしたい)
他にも近隣含めゴミ一つない環境を目指し熱心に掃除をしています。
日本一美しい職場づくりとして、一人が二つのゴミを拾う。1・1・2運動!
おもてなしの原点!お迎え3歩、見送り7歩!
商品よりも自分の評価(お客様に愛されているか?)で買っていただく。
営業としては、
泥棒営業→ただ売ろうとするだけ。
サンタ営業→お客様に先に喜んでいただき商売につなげる。
絶対にあきらめない!
商いの大事なポイントとして、時代が変われば環境も変わるという変化の気づき。お客様の変化の気づきが大事。
経営の三感王
・危機感→儲けている時こそ危機意識を持つ。
・存在感→企業が地域に愛されているか?
・責任感→すべて私の責任と考えるリーダー。
リーダーとは、
・社内挨拶でプラス一言言える人。
・人の心に火を付けられる人。
・やる気を落とさない職場づくり。
人で企業の差がつく時代
・当たり前の事を当たり前に徹底する。
・身だしなみが大事でネクタイなどでも人の印象が変わる。
・身だしなみより大事なのは声(挨拶など)!声がとても重要。声は業績に比例する。
・ATM(A:明るく、T:楽しく、M前向きに)
一流企業とは
・挨拶一流
・奇麗一流
・元気一流
講師は幸南食料株式会社:取締役会長:川西 修様で、裸一貫小さい米屋から今では売上250億、従業員110人の一流企業です。
詳しくは http://www.kohnan.co.jp/business/kawajuku.html
まあとにかく刺激を受けた講演でした。
今の自分が恥ずかしくなりました。
当社の経営理念は「笑顔」です。
私たちは社業を通して、お客様・家庭・地域社会・社員全員の笑顔を目指しています。
その経営理念を4年ほど前に創りましたがまだまだ出来ていません。
良い気付きをいただきました。
笑顔の挨拶を実践します!