ETCといっても別に、エトセトラではありません。しばらくは普及しなかった有料道路の電子通行料徴収(Electronic Toll Collection)システム。
料金所での渋滞解消に大いに効果が期待できると鳴り物入りで開始されたが、ETCの機械が高かった事と、ETCにしたからといって料金が安くなるわけでもないし、という事から普及のスピードはまったくといっていいほど上がらなかった。
民営化の影響とは言わないが、ETC導入を決めた国土交通省もこのままでは責任を問われかねないこともあってだろう、ETC普及に向けて割り引き制度の導入などの許認可を進めて、いまでは結構の台数の車がETCを通過している。
しかし、である。
相次ぐ、ETCに関連する事故が発生している。去年一年間で、阪神高速道路では大小合わせて1万2千件以上の事故が起きている。
この話を聞いたとき、おもわず「1000件じゃなくて?100件でもなくて?」と聴き直したぐらいだ。
紛れもなく一万件である。
事故の大半は、ETCカードの誤挿入や未装填、カードの期限切れで、ゲートが開かずに、車とゲートが接触した事故と、ゲートが開かないので急停車した車に後続車が追突した事故だそうだ。 ゲート側の誤作動はETC導入初期を除いてほとんど無いらしい。
ETCでないレーンに並んでみていると、どう考えても進入制限速度の時速20キロをオーバーしている車ばっかりである。しかも業務上からトラックが多い。4トントラックが荷物を満載していたら7トンぐらいにはなるはずだから、そんな重量の物が時速40キロで走っていたら、慣性の法則が働いて、どう考えても10メートル以内で止まることは無い。
ゲートが開かなくなるという”可能性”を心配すれば、すぐに止まれる速度で進入するべきなのだが、情けない話だが、そういう可能性を考えた「かもしれない運転」が出来ないようである。
アホとしかいいようがない。
世の中が便利になっても、それを巧く使う知恵が無いと結局便利なものを自ら放棄してしまうことになりかねない。
もし、ETCの事故が増加の一途をたどるとしたら、ETCレーンへの進入は一番左レーンのみだとか、進入路をわざとでこぼこさせるとか、時速20キロをオーバーしている場合は、自動的に反則切符を切る仕組みまで登場するかもしれない。もっとも簡単な対処方法は、ETCそのものを止めてしまうことだが、その可能性はゼロではないにしろ、まあ国土交通省はメンツにかけて廃止にはしないだろう。しかし防止策が無いと止めざるを得なくなるだろう。
便利な物を巧く使えないという顕著な例がこのETCだ。世の中が便利になればなるほど、それを利用する人たちには、その便利さとうまく付合う知恵が求めあられるし、ルールを守るという良識が要求される。
最近、ちまたで話題になっている話にも通じることだとおもう。日銀総裁には、金融市場に関する鋭い"見識”があったかもしれないが、残念だが世間の”良識”はお持ちでなかったようだ。
料金所での渋滞解消に大いに効果が期待できると鳴り物入りで開始されたが、ETCの機械が高かった事と、ETCにしたからといって料金が安くなるわけでもないし、という事から普及のスピードはまったくといっていいほど上がらなかった。
民営化の影響とは言わないが、ETC導入を決めた国土交通省もこのままでは責任を問われかねないこともあってだろう、ETC普及に向けて割り引き制度の導入などの許認可を進めて、いまでは結構の台数の車がETCを通過している。
しかし、である。
相次ぐ、ETCに関連する事故が発生している。去年一年間で、阪神高速道路では大小合わせて1万2千件以上の事故が起きている。
この話を聞いたとき、おもわず「1000件じゃなくて?100件でもなくて?」と聴き直したぐらいだ。
紛れもなく一万件である。
事故の大半は、ETCカードの誤挿入や未装填、カードの期限切れで、ゲートが開かずに、車とゲートが接触した事故と、ゲートが開かないので急停車した車に後続車が追突した事故だそうだ。 ゲート側の誤作動はETC導入初期を除いてほとんど無いらしい。
ETCでないレーンに並んでみていると、どう考えても進入制限速度の時速20キロをオーバーしている車ばっかりである。しかも業務上からトラックが多い。4トントラックが荷物を満載していたら7トンぐらいにはなるはずだから、そんな重量の物が時速40キロで走っていたら、慣性の法則が働いて、どう考えても10メートル以内で止まることは無い。
ゲートが開かなくなるという”可能性”を心配すれば、すぐに止まれる速度で進入するべきなのだが、情けない話だが、そういう可能性を考えた「かもしれない運転」が出来ないようである。
アホとしかいいようがない。
世の中が便利になっても、それを巧く使う知恵が無いと結局便利なものを自ら放棄してしまうことになりかねない。
もし、ETCの事故が増加の一途をたどるとしたら、ETCレーンへの進入は一番左レーンのみだとか、進入路をわざとでこぼこさせるとか、時速20キロをオーバーしている場合は、自動的に反則切符を切る仕組みまで登場するかもしれない。もっとも簡単な対処方法は、ETCそのものを止めてしまうことだが、その可能性はゼロではないにしろ、まあ国土交通省はメンツにかけて廃止にはしないだろう。しかし防止策が無いと止めざるを得なくなるだろう。
便利な物を巧く使えないという顕著な例がこのETCだ。世の中が便利になればなるほど、それを利用する人たちには、その便利さとうまく付合う知恵が求めあられるし、ルールを守るという良識が要求される。
最近、ちまたで話題になっている話にも通じることだとおもう。日銀総裁には、金融市場に関する鋭い"見識”があったかもしれないが、残念だが世間の”良識”はお持ちでなかったようだ。