『潜水服は蝶の夢をみる』
お勧めです。
同名の原作本もありますが、まずは映画をお勧めです。
最初の15分ほどの、監督の観客への視点の贈り物は圧巻です。
今まで、出会ってきた子どもたちの気持ちや立場を、
私に分かるやり方で、表現したいと願ってきました。
とくに「障害のあるふつうの子どもたち」の、
「障害の苦労」と、「ふつうの子ども」を、
同時に理解する視点を、私たちはどうやったら持てるのかと、
そんなことを考えてきました。
この映画の最初のシーンを見ながら、こういう映像であれば、
わたしたちに何が見えて、何が見えないかが分かるのだと思いました。
最初のシーンが別の演出であったら、
この映画はまったく別のものになっていたでしょう。
とにかく、私には、今までで最もゾクゾクワクワクするシーンでした。
初め15分ほどで、
「エミタイ」と「コルチャック先生」の衝撃を思い出しました。
タイトルの『潜水服』とは、
突然の脳卒中で、目覚めたときには左目のまぶたしか
動かすことができなくなっていた主人公の、感覚を表現したことばです。
潜水服に閉じ込められた魂が、外界と交流できるのは、
左目のまぶただけだと。
(つづく)
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