向谷地さんが、テレビでみた自然農法のりんご作りが、
べてると一緒だと書いています。
私は、それを読んで、りんごと統合教育も一緒だと思いました。
《これを書いているとき、偶然、NHKで
「りんご農家」の木村さんが出ているのを見ました(・。・)》
まずは「リンゴ」の紹介から。
青森のりんご農家、木村秋則さんは、
化学的に合成された農薬や肥料を一切使わない
常識外れのりんごづくりをしている。
木村さんのりんご畑は、雑草が伸び放題で、知らない人が見たら、
まったくやる気のない手抜きのりんご栽培にしか思えない。
木村さんが、その農法を見出すまでは苦労の連続だった。
「りんごの木は次々に害虫や病気に侵され、収穫は激減していく…」
そればかりではない。
まったく手をかけない「放置されたりんご園」に対しては、
周囲のりんご農家も、害虫や病気の蔓延を心配します。
「何もしなくていいのか」と。
ついには、地域からの孤立の中で、
木村さんは死に場所を求めてロープを片手に山に入ります。
そこで、木村さんは、ふだんから見慣れた「山の木々がなぜ病気にもならず、
害虫にも侵されずに育っているのか」に眼をとめます。
そこで気づいたのが「土」でした。
りんごが本来持っている生命力の源は、「土」だったのです。
だからその土の上に、りんごが育ちやすい環境を整えていく。
木村さんの苦労は、8年目で開花します。
木村さんが、りんごについて語るひと言ひと言が、
べてるの世界と同じだったと向谷地さんは言います。
「雑草が伸び放題」という風景は、
べてるで言うと、「今日も、明日も問題だらけ」の光景に重なると。
管理され、多剤多量の薬物療法に身を任せるのではなく、
浦河という「場の力」という人のつながりの自然の生態系を信じて、
苦労を委ねることによって、雑草の中に丈夫なりんごの実がなるように、
一人一人がユニークな育ち方をする。
これを私が勝手に、
統合教育用に「コピー」すると次のようになります。
「雑草が伸び放題」という風景は、
障害のあるふつうの子も、障害のないふつうの子も、
みんな一緒にごちゃごちゃとぶつかりながら育ち合う光景に重なります。
「普通学級は、ふつうの苦労をするところ」であり、
障害をもつふつうの子どもたちも、普通学級のなかで、
「今日も、明日も問題だらけ」で楽しい学校生活を送っています。
管理された教室で、大人が決めた「ニーズ」をがんばらされて、
リタリンなどの薬物療法に身を任せるのではなく、
地域の学校の、普通学級という「場の力」を信頼し、
人と人のつながりを信じて、苦労を委ねることによって、
雑草の中に丈夫なりんごの実がなるように、
一人一人がユニークな育ち方をする。
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