ホーム開設のため、しばらくは落ち着かない日が続きそうです。
1日に一人目の子ども。
2日に二人目となる子どもが、見学に来ました。
たぶん、今月後半にはここにくると思います。
3日に3人目となる子どもの担当者の方たちが打ち合わせに来ました。
子どもは来週に見学にきます。
4日に4人目となる子どもが見学に来ました。
今度、一泊で遊びに来て、来月にはここに来てくれると思います。
というわけで、落ち着かないときは、落ち着かないままのメモを入れておくことにします。
「私の声が聞こえますか」という本から。
副題は「認知症がある人とのコミュニケーションの可能性を探る」とあります。
◇
第6章《力を奪うこと》
認知症がある人は病気によって力を奪われるだけではなく、人々の態度によって力を奪われることがよくあるのです。自分の身に起こることが、自分の反応とは関わりがないのだと気づいた時、「無力感を学習します」。
これは施設においてよく起きることです。
自分の生活についてできるだけ力を及ぼすことができるように促される状況を、目指さなければいけません。
これは認知症がある人にとっては難しいことかもしれませんが、力を与えることができる方法は、私たちが探してみるならば、実に多くあるのです。
◇
初めに書かれているこの数行だけで、「同じ」状況がいくつも浮かびます。
小学校の特別支援学級に入学してから2年間、ずっと「みんなといっしょのクラス」「お兄ちゃんと同じ小学校」に行きたいと願い続けたeriちゃん。
私が初めて会った両親と話していたときに、「行ける?だいじょうぶ?」とつぶやいた声を顔を忘れません。
2年の間、「無力感」に負けずに、自分の気持ちを伝え続けた子どもを、心から尊敬します。
Eriちゃんは、いま4年生のなつやすみだね。
そしてまた、「これは施設においてよく起きること」であるのもよく分かります。
今までは、そのことを、学校や教育委員会、自立生活センターなどに対して伝えてきました。
でも、ホームを始めたいま、誰よりも子どもの「力を奪う」可能性があるのは、私になりました。
上の文を書き換えると以下のようになります。
◇
子どもが家族と離れて一人で生きていくとき、さまざまな不安によって力を奪われるだけではなく、「ホームの職員」の態度によって力を奪われることがあるのです。
自分の身に起こることが、自分の反応とは関わりがないのだと気づいた時、「無力感を学習します」。
これは施設においてよく起きることです。
自分の生活についてできるだけ力を及ぼすことができるように促される状況を、目指さなければいけません。
十代で自立を目指す子どもたちに本当に必要なことを探すのは難しいことかもしれませんが、力を与えることができる方法は、私たちが探してみるならば、実に多くある・・・ことを信じて探し続けようと思います。
◇
私たちが願っていたのは、「普通学級のホーム」「0点でも高校へのホーム」です。
これは、会の仲間にしか伝わらない表現かもしれません。
でも、いまは、これが一番しっくりくる表現です。
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