昨年同時期ごろ記した文章だが、相も変わらずやってる意味ない制度として記しておく。なお、東京モーターショーも、史上最低の入場者を記録したとのことだが、世の価値観の変化を実感せざるを得ないことではある。
毎年、カーオブザイヤー(COTY)なるマスターベーション選考が勝手に行われ、発表されている。かなり昔から、この意味無い行為が行こなわれている様だが、果たしてこの選考結果を重視して、新たなクルマを選択する者がいるのだろうか。
このCOTYとは、前年の11月1日から翌年の11月1日までの年間に市場販売された市販車を約60名弱の選考委員の得票から選出するらしい。選考委員の多くは、自称、自動車評論家と称する者達で、稀に彼らが記した新車解説や紹介の記事を読むと、極めて客観性なき個人的主観の評価が大勢を占め、何らかの欠点があったと思われる場合でも、試乗車固有の問題だろうがとか、量産開始時点には改修されるに違いないとか、端的に記せばメーカー養護というか、メーカーをおもねる記述が目に過ぎるから、そもそも信頼度に疑念を抱かざるを得ない。これは、ある意味無理ないことで、新車試乗のクルマの借用から、燃料や保険料の負担までがメーカー負担、海外もしくは国内の試乗会に関して、交通、宿泊、食事、その他余暇時間のバーやサロンでのお楽しみ費用まで、ほぼ全てがメーカーの広報宣伝費として賄われている。これでは、インディペンディントなジャーナリスト足り得る訳もなく、例え欠点があろうが、奥歯に物の挟まった論評になるわけだ。
こういう、そもそも客観性がない者が選出したカーオブザイヤーカーなるものが、妥当なものとなり得ないのは明らかだろう。聞く話によれば、今年は日産・バネットだという。例の高速道路だけの運転支援システムという新しいシステムが評価された故のことだろう。しかし、問いたいが、選考委員の中で、どれだけ、様々なシチぇーションの中で、その完成度を確かめた者がいるのであろうか。伝え聞くところによれば、車両メーカーのCOTY選出に掛ける意気込みは、並々ならぬものがあるという。メーカーに踊らされた、ボンクラ選考委員の投票が決めているとすれば、まったく意味ないものというのが私見だ。