私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

トラック脱落タイヤがバス直撃事故の記憶

2016-12-10 | 事故と事件
 2008年4月11日に、静岡県内の東名高速道路下り車線を走行中の観光バスに、対向車線(上り)の大型トラック(イズズ製らしい)から脱落したタイヤ(ホイール付き)が転がり、中央分離帯を乗り越し、対向の観光バスに激突する事故が生じた。被害バスの写真を見ると、運転席上部のガラスとルーフ部が変形しているので、脱落したタイヤは高さ4m以上まで飛び上がっていたことが判る。おそらく中央分離帯を乗り越える際に、飛び上がったのだと想像される。なお、このタイヤ直撃により、レスキュー隊が到着した際は、バス運転手は、ほぼ即死の状態で死亡していたとされるが、ブレーキを踏み制動し、パーキングブレーキも引かれていたという。

 しかし、思うのは、よくぞ運転手はブレーキを踏み停止し、さらにパーキングブレーキまでを引いたのかと云うことだ。もし、運転手がブレーキを踏めずに暴走し、運が悪ければ他車両に激突したり、路肩に乗り上げ転覆する様な事態も十分考えられた事故であったろう。正に命の末期にも関わらず、プロ意識が成せた技ではなかったのかと思う。

 三菱ふそうの横浜での大型トラックの脱輪タイヤでの歩行者死亡事故を含め、大型車のタイヤ脱輪事故は続いている。運転者および運行企業の日常点検と日頃の保守の再徹底を求めざるをえない。

追記
 大型車用のホイール付きタイヤは、100kg程度の重量があり、もし脱落すれば走行速度に応じた強い運動量(破壊力)を生み出す。ちなみに、三菱ふそうのハブ亀裂によるタイヤ脱落では、ブレーキドラム付きであるから150kg程度の重量となる。

※事故の参考Wik


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