私の思いと技術的覚え書き

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水温計は必用だ!

2015-01-23 | 車両修理関連
 最近のクルマでは、装着されぬことも増えて来たのが冷却水温計です。寒い日が続くこの季節、水温が上がり始めた、もうちょっとで適温だ、やっとヒーターが効くと判る訳ですが、ないとヒーターの効き具合でしか判らんのは困ったもんだとも感じます。

 だいたい、冷却水温というのはエンジンに取って極めて重要な温度ですが、水温計が装備されていていても、特別なトラブルさえなければ、指針は中央部付近を指すだけのことですが。水温計をなくし、コストダウン?を図るのは、オーバーヒートは警告灯で済むという考え方なのかもしれません。しかし、オーバーヒートに至る傾向が(つまりヒート気味)あれば判る訳です。そして、先の冷間始動後の水温上昇の経緯も含め・・・。

 ところで、エンジンの冷却関係のトラブルは、昔のクルマに比べれば少なくなったとは思います。昔は冷却関係のラバーホースが4年毎の交換部品に設定されていたぐらいで、新車から6年も経ればホース関係が破裂するトラブルが結構あったものです。現在では、余程経年しないとホースの破裂は見られないものとなたと感じます。しかし、クーラント(LLC)の適正交換を行わぬまま長期間乗り続け、防錆性能の劣化からラジエータコア(水管)が腐蝕し水漏れを生じるなんてことも時々見聞きします。また、ラジエータの上下タンク部は樹脂製ですが、これが破裂するというトラブルを見聞きします。BMWのちょっと前の3シリーズ(E36系)なんか、結構生じていたと思い出します。

 それと、オーバーヒートでなく、オーバークールというべき、適温に達しない状態が続くというトラブルもあります。これは、冷却水通路に設けられたサーモスタットの不慮によるもので、現在のクルマでもあり得る故障だと思います。オーバークール状態は、適正な燃焼を阻害し、燃料噴射料の増量から燃費も悪化しますから禁物な状態と判断されます。

 ところで冷却水温の適正値ですが、メーターには目盛りのみで数値が書き込まれぬことが多いので必ずしも明確ではないのですが、20年くらい前と現在では10°C程度の上昇が伺える様です。すなわち、昔は80°C程が適正値だったのが、現在は90°C程が適正値となってる様に思われます。これは高い程、冷却効率が良くなり、ラジエータなどの小型化に結び付く訳ですが、加圧式の冷却水圧力も高まりますから先の樹脂の劣化による破裂にも注意が必要なんだろうと思われます。


 

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