私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

ボーイング社の苦悩

2008-01-18 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

 過日のニュース報道で、次世代中型旅客機であるAnab787_4 ボーイング社の787(ドリームライナー)の納期が、さらに再延期となり全日空(ANA)への初号機の納入は2009年初旬にまでずれ込むとのことです。本ブログの昨年12月22日のコラムでも記しましたが、B787は機体重量比で50%をカーボン複合材(ドライカーボン)製としており、機体の胴体部分はほぼカーボン製の様です。そして、これらカーボン部品は日本のサプライヤーの供給協力も欠かせないものとなっている様です。

 納期遅延の明確な理由は定かではありませんが、新しい素材による機体構造にも、その理由があるのかもしれません。エアバス社の全2階建て巨人機A380の登場も相当な難産で、当初見込みより大幅に遅延したことからも、新しい機体の製造の難しさを感 じま す。特に航空機の場合は、その信頼性にクルマ以上のものが要求され、なおかつ供給機数が少ないですから多数の試作機を作って実験しながら開発を進めるという訳にも行かず、その難しさがあるのだと想像します。

※1添付写真上側はB787の姿です。カーボン素材による胴体剛性Dreamlifter_2も大きいのでしょう。従来機より機内与圧も高く、客室窓も大きく、出入り口扉部分も大きいのが判ります。

※2添付写真の下側の写真は、B747(ジャンボ)の胴体を太く改造したカーゴ機です。まことに不恰好な機体ですが、B787の胴体部分の分割パーツを、積載するために必要となったものです。中部国際空港から米国シアトルのボーイング社までを運搬するとのことです。


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