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自動車解体業社でアクティブサス車を見る

2021-10-08 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
自動車解体業社でアクティブサス車を見る
 偶に立ち寄る機会がある自動車解体業者なのだが、時々変わったメカ搭載車などを見て、観察することがある。

 今回見た、20年位前のプレジデントも、興味深げに観察したのだった。この世代のプレジデントは、ニッサン自動車として、トヨタのセンチュリーに対抗すべき最高級車だったのだが、いよいよ追い詰められ業務を縮小均衡させるために、当時の双子車とも云えるインフィニティQ45と共に真っ先に廃止された車種だった。


 このプレジデントとインフィニティQ45は、ホイールベースは違うのだろうが、車体骨格やサスペンションなど基本メカニズムは共有しているクルマだった。その中でも、特筆すべきは、1世代で終了となったが、アクティブサスペンションを実用車で採用した数少ないクルマだった。



 メカニズムとしては、仏国のシトロエンと似ているが、油圧でサスペンションの上下を制御しつつ、車高を一定に保ったり、速度に応じて車高を変化させたり、ロールの制御も可能なものだった。似た様なメカとして、エアサスというのがあるが、空気と違い液体で制御する故に、高応答というのが特徴となる。

 ただし、その高い油圧をしかも大容量で作り出すには、油圧PSポンプとタンデムなった高容量ポンプを廻し続ける必用があり、この消費馬力故、燃費がかなり犠牲になってしまうということで、トヨタでもセリカの1車種だけに搭載されたが、ニッサンとトヨタ共、1世代限りのメカとして継続生産され続けることはなかった。

 観察したのは、各サスペンションのショックアブソーバー上部にオイル供給と減圧するための油圧配管が接続されていること。左前輪前に、前サスペンション制御用の制御バルブユニットが装着されていること。たぶん後部にも、類似の制御バルブユニットが何処かに付くのだろう。また、エンジンルーム左前にエアクルーナーがあるが、その下にけっこう大容量のオイルリザーブタンクがあると見える。その上部、専用オイルのフィラーキャップがある。この油圧オイルは、PSオイルにもしくはクレーンなどの作動油に近い低粘度のものだろうと思う。





 なお、各サスペンションにはコイルスプリングが付くが、明らかにその車重を考えれば、線型として細い弱い羽定数のもので、最低限の車高を保つ程度のもので、接地圧が急減した場合など、素直にサスをリバウンドさせるために付けているのだろう。
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【参考ブログ記事】
消え去ったアクティブサスペンションのこと
2008-11-23 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/bc00ec5841d296da973a6d442b55996d


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