これは今から20年程前の私が30代の初めの頃のことです。当時乗っていたクルマはワンダーシビックというホンダのFF車でした。夏場の昼間(業務活動中です)のこと、突然の夕立状の豪雨の中で緩やかに登坂する直線路を速度80キロ程で若干加速気味で走行してい たのです。ところが、突然タイヤの4輪共に接地感が消失してしまったのです。加速も減速も出来ない状態です。多分数秒の間、その様な状態でクルマは直進を続けたのです。その間の時間のなんと長く感じられたことか。タイヤの接地感の回復と共に、どっと噴き出した汗とその際の恐怖の記憶が甦ります。
この時のタイヤはヨコハマのアスペックという銘柄のタイヤ(たぶん185/65R-14だった記憶)で、残り溝は5部山以上はあったと思います。しかし、土砂降りの雨中で路面の水膜は多分5ミリ以上あったのだろうと思います。比較的重量の軽いクルマであったことも要因としてあったのだと思います。救いとなったのは、まったくの直線路が続いていた最中のことであったことです。恐ろしい体験でした。