私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

悪魔の動力たる原子力

2015-12-22 | コラム
 電車の中で「私は浜岡原発で働いています」なる中電の広告を見て思ったことを書き留めてみたい。まあ、広告の主旨は原発への風当たりが厳しく再稼働もままならぬ浜岡原発を、なんとかしたいとうことなのでしょう。そこで、真剣に取り組んでいる従業員に名を借りて、「こんなに真面目に運転しています」といいたいのでしょう。

 坊ちゃん首相がなんとほざこうが、ハッキリ云って当方は反原発です。幾らCO2の問題とか石油だけに頼るエネルギー危機の問題が内在しようが、原子力は悪魔の動力と感じ続けています。それは、幾らエネルギーを出し切ってしまっても、放射性物質であることに変わりなく、危険度はとんでもなく長期間に渡り同様(半減期億年など)であること。そして、時々地震などで、「原子炉は安全に停止しました」と流されます。しかし、これは制御棒をすべて挿入し、核連鎖反応を停止したということに過ぎません。停止後も核燃料は崩壊熱という発熱を続け、放熱しない限り自己溶解し、福島原発みたいな原子炉の溶損底抜け流出が起こるのです。つまり、原子炉停止とは、内燃機関に例えて云うならアイドリング状態と云えるでしょう。

 内燃機関であっても、アイドリングでは発熱し、冷却系の問題があればオーバーヒートします。しかし、内燃機関は、完全に機関停止ができ、オーバーヒートは防げます。しかし、原発は停止中であろうと、冷却系のポンプや冷却水の漏れ、そして制御機器などの機械および電源の喪失によって、オーバーヒートし燃料自体の溶損からとんでもない核事故に至る悪魔の動力なのです。そして、内在する核物質は、地球規模で拡散汚染をするのです。近くの住民は、高い放射能で、家も土地も故郷も失うのです。


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