私の思いと技術的覚え書き

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トヨタ不正車検をまたやらかしていた(レクサス高輪)

2021-07-31 | 事故と事件
トヨタ不正車検をまたやらかしていた
 今朝知ったのだが、今年3月のネッツトヨタ愛知に引き続いて、今月(7/20)に、レクサス高輪で同様の不正車検をやらかしていたことを知った。

 たぶん、3月のネッツトトタ愛知の件を、トヨタでは全国に周知し、綱紀粛正を改めて求めていたのだろうが、類似の事件が生じたと云うことだ。

 想像するに、これらの不正車検は、45分とか1時間の待ち時間を設定し、予めユーザーからの予約を受け付けて車検整備を行い、指定工場の場合に発行できる保安基準適合標章を付けてユーザーに引き渡し、後日正式な検査標章と車検証をユーザー宛に送付する等の短時間車検を行っていたのだろうと想像できる。

 ここで、車検整備に限らず、あらゆる車両整備の作業時間などを研究して来た体験から云えば、次の様な事態が考えられる。

 作業時間は、標準作業時間とか工数、指数などの値として想定もしくは策定されるのだが、前提となる標準条件というのが大前提となる。つまり、以下の様な内容だ。
1)車両の状態:例えば損保指数では新車登録後数年で、錆など少ない車両とされている。
2)作業者:作業者の経験レベルを一定とし、特に急いだりしない条件
3)作業環境:使用工具や環境で、損保指数では、空圧電動工具やリフトは使用しないという条件

 この中で、一番影響を与えるのが、車両の状態だろうと思える。たぶん短時間車検を行う前提で、車齢とか走行距離などの前提条件を設けているとは思うが、類似の車齢と走行距離でも、使用者の使い方の良し悪しにより、かなりの要整備箇所は差異が生じることになると思える。車両下部が事故でもしていて、足回りのアームが曲がっている等は問題外となるだろうが、ディスクパットを前後4輪とも替える場合と、十分な残があり目視点検OKとではかなりの差異が出るだろう。

 てなことで、そもそも新車メーカーの生産ラインでは、各部門の作業単位をおそらく秒単位で合わせ込んで、ライン全体の流れを遅滞なく円滑に流せる様にできるが、これも車両の状態が新車という前提にあるからこそ出来る問題なのだ。それを使用過程車で、そもそも車両の状態にバラツキがあるのを、短時間車検でできると思う考え方が愚かというものだろう。これでは、作業の遅れが出て、何とか挽回しようと検査の手抜きが生じても不思議ではないだろう。私がオーナーだったら、こんな車検をやってる整備工場に例えディーラーであろうが危なっかしくて入庫したいとは思わないだろう。

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レクサス高輪でも不正車検 数値改ざんなど565台
三浦惇平、磯部征紀2021年7月21日 10時49分 朝日新聞デジタル

 トヨタ自動車は20日、子会社が営む東京の有力販売店で565台の車検不正が見つかったと発表した。パーキングブレーキの数値を改ざんするなど道路運送車両法に違反する行為があった。車検をめぐる不正は3月、愛知のトヨタ車販売店でも見つかっており、トヨタは全国的な調査を進めている。

ネッツトヨタ愛知の店舗、不正車検5千台 指定取り消し
 トヨタの国内販売事業本部長である佐藤康彦氏らが記者会見し陳謝した。「スピード車検」を全国の販売店に促してきた経緯を踏まえ、「時間が目的になっていた」と述べた。

 不正が見つかったのは、東京都港区にある販売店「レクサス高輪」。東京での販売を担うトヨタの完全子会社、トヨタモビリティ東京が営む。2019年6月以降に担った1864台のうち565台で不正があった。

 スピードメーターの精度や排ガスの成分について必要な検査を実施しなかったり、パーキングブレーキのきき具合やヘッドライトの明るさなどについて検査の結果を改ざんしたりしていた。不正には検査員4人が関わっていた。

 修理に時間をかけたくないとの動機から検査結果を基準を満たすように書き換えた例があった。会見に同席したトヨタモビリティ東京の関島誠一社長は「予定の時間で仕上げることを最優先にしたことが不正につながった」と述べた。

 レクサス高輪での不正は6月、国土交通省関東運輸局が監査で見つけ、処分の必要性も含め調べている。

 先立つ3月には、独立資本のネッツトヨタ愛知が愛知県豊橋市で営む「プラザ豊橋」での5158台の不正が、国交省中部運輸局の監査で表面化していた。この店は民間車検の指定取り消し処分を受けた。

 トヨタはこれを踏まえ、東京を含む全国の販売会社に点検を促したが、見逃されていた。新たな不正が発覚したのを受け、トヨタ本体が関わる形での再調査を全国で進めているという。

 民間での車検は、設備や管理体制など一定の要件を満たした事業者が国から指定を受けて行う。不正があれば、各地の運輸局長は、その内容に応じて処分を検討する。(三浦惇平、磯部征紀)


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