私の思いと技術的覚え書き

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自動運転実験車が被害事故ばかり起こす意味とは・・・

2015-12-04 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 下記のGoogleが開発中という自動運転実験車がもらい事故(主に追突)が多いという記事を読み、自己体験から思うことを記してみます。

 過去、30年近く、交通事故の損害調査や示談関係に関わり、その総件数は総計1万件を超えるでしょう。その中で、加害にしろ被害にしろ、同一人物が繰り返し事故を起こすという事例を何度か垣間見てきました。これら事例には、極少数ですが後方の接近車を誘い込み急制動して追突させるという、いわゆる当たり屋みたいな輩もいました。しかし、そうでない一般の人物も多くいたのです。

 それは何故か、正直確定的な意見を述べるまでの確信はないのですが、何かが欠落しているということは確かなのでしょう。一番端的な例が、良く追突されるという当事者ですが、黄色信号で後方を見ず急制動気味で停止するというものです。この様な周辺の環境を考慮もせず、ただただクソ真面目に運転するのが安全だとは思えないのです。たぶん、Googleの自動運転車も後方は監視しているでしょうが、このまま制動すると追突されるから加速して通過するとまでの判断はしていないと思えます。
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6年間でもらい事故14件。Google の自動運転車が追突され初の負傷者
BY Munenori Taniguchi 2015年07月21日 15時11分

7月1日、Google が開発を進める自動走行車のテストカーが後続車に追突され、乗っていた社員3名が負傷する事故が発生しました。社員は軽いむち打ちの症状を訴え病院に運ばれましたが、その日のうちに帰宅しています。

Google は、自動車事故の94%がヒューマンエラーによるものとしており、自動運転こそ安全で信頼のおける方法と説いています。 Google の自動運転車としてはじめて負傷者を出してしまったのは、各種センサーと自動走行システムを装着したレクサス RX450h。Google は自動走行のテスト車両を32台制作しており、そのうち23台をレクサス RX450h が占めています。

Google は2009年から自動運転車を開発していますが、これまでに14回の事故に遭遇しています。そして、そのうち11件が後続車に追突された事故とのこと。

自動運転車プロジェクトのリーダー、クリス・アームソンは「他のドライバーが道路状況に注意を払わないため、我々は驚くほどの事故、特に追突被害に遭っている」と嘆く一方、「自動走行車の過失で発生した事故は1件もない」と胸を張ります。

Google が公開した事故の様子を再現した動画では、前方で信号が赤になり、前の車に続いて自動運転車が停止します。ところが自動運転車の後ろの車はブレーキを掛ける様子もなくそのまま追突しているように見えます。
 
アームソンは「追突事故の際、相手のドライバーは前方を見ておらずメーターパネルや他の何かに気を取られていることがほとんど」と語ります。また交差点での自転車の巻き込み事故を例に上げ、「自動運転車なら360度全方向を常に確認し続けることができ、100%注意を切らすことはない」と自画自賛しています。

しかし走行台数が多いとはいえ、6年間に被害事故ばかり14度というのも、やはり多いような気がします。相手の不注意だというのは簡単ですが、もし自動運転車が不自然な挙動を示したために、後続車の判断ミスを誘っているとすれば、たとえ過失はなくとも改良すべき点はありそうです。 
 
また追突事故が多いとわかっているなら、自動運転車の後部に車間確保を促す表示をしたり、電光掲示板を使ったメッセージを表示するといった対策もできそうです。しかし、実際にそうした追突防止策を施したという発表はありません。

Google は「自動車事故の94%が人の判断ミス」としており、「自動車がすべて自動運転になれば安全」というスタンスで自動運転システムを開発しています。アームソンは「事故になりそうな運転パターンをデータとして大量に収集し、運転アルゴリズムに組み込めば、類似パターンを解析して事故を避けられるようになるかもしれない」と語っています。

もし Google が日本で公道テストを開始し、路上でその車を見かけた場合は、(事故データを提供する側になりたくなければ)車間距離だけは多めにとっておくのが良さそうです。

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