私の思いと技術的覚え書き

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BMWミニ R53 オーバーヒートのこと

2016-12-17 | BMWミニ
 1ヶ月超でお蔵入りしていたR53(BMWミニ・クーパーS・6MT)を、日頃付き合う板金屋さんへ自走しましました。やはり53は56のターボよりメカチャージャーだけあって低速トルクがあるなあなどと思っている内、サーモスタットの開弁温度に達したからでしょう水温が上昇していきました。

 板金屋さんまでが遠ければ途中で止まり対処しましたが、比較的近いので水温計は振り切り、赤ランプまでが点灯しましたが走り切ってしまいました。昔のエンジンだと、こういうヒート状態はノッキングが生じるものですが、ノックセンサーにより遅角制御しているため一切ノッキングは出ません。それと、これがBMWなどのL6エンジンだったら、必ず止まって対処しました。L6はヘッド長が長いことから熱歪みに弱く、ガスケット抜けが生じ易いですから。昔々、トヨタのM系エンジンでさんざん体験してきましたから要注意のことです。

 原因は、判っているのです。ラジエータを外していますが、エア抜き処理もせず放置していたからなのです。まあ、板金塗装後、クーラントの充填と共に処置しますが、水温計と警告灯の正常作動のテストができたのが幸いです。

後日談
 このクルマ、クーラントを充填して走行中、インパネ裏の辺りから「ギュルギュル」というか「シューシュー」という様な流動音が聞こえて来ます。何の音とかと考えながら点検した結果、リザーバータンク(加圧型)の上下合わせ溶着部から水漏れが生じていることを発見しました。R53の加圧型リザーバータンクでは、比較的よくあるトラブルの様です。同じくE46のリザーバータンクも同様のタンク割れが生じることや、E36に至ってはラジエーターのアッパータンク樹脂が破裂することも過去に見て来ました。どうして欧州車は、樹脂の脆性劣化が起こりやすいのか? 困った問題です。

※写真のR53リザーバータンクは新品(費用から社外品)に交換した後のもの。

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