私の思いと技術的覚え書き

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三菱自動車の終焉(予想)

2016-05-11 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 今日の報道で、三菱燃費偽装は軽自動車のみならず、極一部を除き普通車でも1900年台初頭から営々と行われ続けていたことが判明したとされる。なんでこんなことが起きるのか、開発、実験部門の責任者は、法的にまずいことを認識し、部長なり上位者に相談はしていたはずであろう。また、報告を受けた部長は、担当役員にも相談しどうすべきかを一応検討はしたのだろう。しかし、何処まで真剣に検討されたのか判らんが、結果はなにも変わらず従来通りの作業が継続され続けたのである。

 この件について、国交省では該当車の型式指定を取り消すことも検討するとしている。これは、該当車の継続検査や中古車新規について、排ガス検査を含め個別の新規検査を行うことになることを示す。煩雑な手続きと作業コストを生み出し、該当車に乗り続け様という意欲を著しく減じるものであると共に、該当車の市場価格も減じることになろう。

 前にも記した私見であるが、多くのファンも持つ三菱自動車の再建は、これで更に難しくなるのだろう。過去、何度か助けて来た、三菱重工、三菱商事、三菱銀行(UFJ)も、自社が船舶受注の遅延などで大幅減益となっている中、とても再建投資の余裕はなかろうし、何度も何度も不祥事を繰り返す三菱自動車を救済すべきとする意欲は湧かないであろうと想像するのである。

 軽自動車部門(水島工場関連)については、日産自動車が軽の自社開発を検討してきたことが知られ、引き取る可能性は残されると見るが、日産にそこまでの体力があるのかどうか未知である。これもまったくの私見であるが、トヨタダイハツ連合が乗り出し、水島工場はダイハツが、岡崎工場はトヨタ工場群からの地の利もあり、トヨタが買い取り活用するというのが想像の範囲である。但し、トヨタ連合と三菱では、製造ラインの設計思想が大幅に異なり、工場建屋は再利用可能かもしれにが、内部の生産ラインや付帯する機械群はほとんど入れ替える必要があり、大幅な設備投資が求められるだろう。また、作るクルマは当然のことながら三菱ではない。三菱ブランドは、終わりを告げると云うのが、想像なのであるが・・・。三菱に業界優位の独自技術は少ないことから、間違ってもシャープの様に外資に買収される事態というのは考え難いであろう。

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