MID(ミドシップ)シップカーとは、前後の車軸間にエンジンを配置したクルマのことで、通常は運転席背後と後車軸の間にエンジンが搭載されたものを指す。BMWの各種を代表として、FRエンジンでも、エンジンをなるべく後退させつつ、フロントミッドシップを名乗るクルマもあるが、これらは前後軸の重量配分がイーブンであるに過ぎず、真のMID配置とは言い難い。真のMID配置(つまり運転席と後車軸間へのエンジン配置)では、前後軸の重量配分は後輪の方が大きくなる。MIDの真価は、車両の重心点近くに最も重量の大きいエンジン・トランスミッションを搭載することによるZ軸廻りの慣性モーメントを少なくできる、つまりヨーレスポンスを向上できることにあるのは、知っての通りのことだろう。
昔のF1マシンはFRが常道だったが、1957年に登場した、MIDマシンたる「クーパークライマックス」は、馬力で上回るFRマシンを「コーナー入口で簡単にアウトブレークした」とは、「中村良夫」氏の著述にもある通りで、詰まるところはコーナーリング速度が圧倒的に早いということであろう。
ここでは、CG1973年7月号に掲載の初代ロータス・ヨーロッパ(と云っても後期となるスペシャル)のロードインプレッションの抜粋を紹介して見る。記述については、常日頃なにかと信用ならぬモータージャーナリトだが、彼の小林正太郎氏だから、十分信用に足る解説と感じ入る。
なお、最終ページのスペックには注目したい。全高 1,090mm は本当に低い。そして車重 712kg も軽い。OP扱いの最大幅でも 185/70VR13 と現代のフェミリーカーみたいなタイヤサイズだが、これで十分ということなんだろう。最もこの手の捻り剛性の低いフレームに合わせたサスセッティングがなされているハズで、現代流の幅広、超偏平、インチアップホイールにするにしても、過度にグリップ性能だけを上げてもマッチしないだろう。それと、このクルマ、論評文中でも触れられているが最もレーシングカーに近い市販車であり、高い限界性能を持つが、あくまで限界があるのは当然だ。そして、限界での挙動変化(高速コーナーでの極端なアクセルONからOFFへのリバースなど)は、並の腕では御せない難しさがあると予想させる。
昔のF1マシンはFRが常道だったが、1957年に登場した、MIDマシンたる「クーパークライマックス」は、馬力で上回るFRマシンを「コーナー入口で簡単にアウトブレークした」とは、「中村良夫」氏の著述にもある通りで、詰まるところはコーナーリング速度が圧倒的に早いということであろう。
ここでは、CG1973年7月号に掲載の初代ロータス・ヨーロッパ(と云っても後期となるスペシャル)のロードインプレッションの抜粋を紹介して見る。記述については、常日頃なにかと信用ならぬモータージャーナリトだが、彼の小林正太郎氏だから、十分信用に足る解説と感じ入る。
なお、最終ページのスペックには注目したい。全高 1,090mm は本当に低い。そして車重 712kg も軽い。OP扱いの最大幅でも 185/70VR13 と現代のフェミリーカーみたいなタイヤサイズだが、これで十分ということなんだろう。最もこの手の捻り剛性の低いフレームに合わせたサスセッティングがなされているハズで、現代流の幅広、超偏平、インチアップホイールにするにしても、過度にグリップ性能だけを上げてもマッチしないだろう。それと、このクルマ、論評文中でも触れられているが最もレーシングカーに近い市販車であり、高い限界性能を持つが、あくまで限界があるのは当然だ。そして、限界での挙動変化(高速コーナーでの極端なアクセルONからOFFへのリバースなど)は、並の腕では御せない難しさがあると予想させる。