私の思いと技術的覚え書き

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R50 クラッチOHのこと

2017-02-21 | BMWミニ
 足代わりに乗っていたR50(BMWミニ・クーパー・5MT仕様)だが、全負荷時にクラッチの滑りを感じ出した。そして、程なくクラッチ踏んだ際の異音が出始めた。レリーズベアリングだなと判り、取り急ぎクラッチOHパーツ(ディスク、カバー、ベアリングの3点で外品34千円程)を入手した。

 さて、いよいよTMを下ろそうかと、その手法を検討するが、十分な設備がある工場なら、エンジン+TM Assyで下ろすのが正解だろう。しかし、自宅前でガレージジャッキとリジットラックだけで作業するとなると、エンジン降ろしは避け、TMのみを脱着することで進めた。しかし、FRと異なりFFはスペースが少なく、特にミニの場合は、フロントサポートとサスペンションメンバーの脱着が必用になってくる。各部やり難い中で作業を進めるが、スターターモーターの固定ボルト1本を弛めるスペースがなく、後方排気マニホールドの固定ボルトを外し、それを横移動することでなんとかクリアした。なんて整備性の悪い構造だと呪いつつ、TMがやっと外れたのだ。

 さて、クラッチカバーを見てビックリ。ダイヤフラムスプリングのフォークレバー部が10本以上欠損している状態だ。当然、異音を発したレリーズベアリングは、ボールが飛び出し酷い有り様だ。クラッチディスクもリベット頭が出る程度まで摩耗しており、カバーのプレッシャープレートも滑りによる軽度な焼けが観察される。フライホイール側のディスク当たり面は、大きな偏摩耗はなく、ヒートクラックも生じていないので、ホッとした。

 クラッチカバーの取り付けに、トルクスE8のボルトが使用されており手持ちがないので入手した。それと、FRの場合は、インプットシャフト先端がクランクシャフト後端のパイロットベアリングに挿入されるから、ディスクハブとパイロットベアリングのセンターを正確に出さないと、TM取り付け時に入らないことになる。FFの場合は通常パイロットベアリングは使用されていないので、ディスクのセンターリングは、それ程シビアでなくてよい。しかし、カバー取り付け時にディスクの保持がし難いことから、落下させて壊す怖れがある。ということで、FF用のセンターリングSSTを入手した。(モノタロウで千円)

 今回のクラッチカバーフォーク部の折損であるが、クラッチ切り状態で、完全ロックしたレリーズベアリング部との摩擦熱により脆化してのものだろう。また、レリーズベアリング異音や滑りが生じる以前から、ややクラッチの切れが悪い傾向が見られたが、その時点で経年の疲労により少数本が折損していた可能性がある。



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