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豊橋・2020年7月殺傷事件の求刑懲役30年

2022-05-27 | 事故と事件
豊橋・2020年7月殺傷事件の求刑懲役30年
 先ほど見た、愛知県岡崎支部で行われている裁判員裁判で、本日検察側は最終弁論としての求刑で、懲役30年を求刑し、裁判は結審したという。なお、判決は6月3日に言い渡されるという。

 この件で、今回事件については無辜の(むこ)の犯人が立件されている冤罪との疑念はないが、検察が云う130キロで6分間走らせたとか、故意性のある殺意があったと云う結論だが何処まで本当かと疑ってしまう。

 と云うのは、このところ過去の冤罪事件を扱う書籍を何冊か見ているのだが、日本の刑事裁判は、立件されると99.9%有罪になると云う実態があり、このことは多くの場合で裁判官が検事の主張を追認しているに過ぎないという見方ができる。また、冤罪だとか量刑の妥当性を担保すべき弁護士も、多くの場合量刑受け入れを否定すると云うことはなく、ひたすら情状酌量(罪の軽減)を願うことしかしない場合が多いと知るからだ。

 今次の事件については、発生が2020年7月とコロナ病変当初の年で、この頃は緊急事態宣言等各地で生じ、世間がある意味抑うつ状態に陥っていた時期だ。また、事故当初から被告は「殺したかった。神様になりたかった」と供述したなどと報じられていたが、何処まで事実なのか。

 そもそも、何らかの犯罪(でなくても行動)を行う場合、その動機というものがあるとされる訳だが、何処までそこに踏み込んでいるのか、まったく見えて来ない。また、検察の云う130キロで6分間という主張だが、事故後のカメラの動画などからの解析では、110キロ前後という記述があるにに比べ、増えている点も気になる。

 一部識者はEDRという記録装置があるからと云うのだろうが、この装置はエアバック起爆前5秒間の記録しか保存されないが、この値を検察は公開したのか、してなければ弁護側は証拠要求したのか、過去の冤罪事件を含め、検察は都合の良い証拠しか提示しない問題がある。

 あの忌まわしい「高知白バイ事件」では、あまりにお粗末な判事の追認と第三者の白バイの速度の証言より、仲間の対向車線走る白バイの方が信用性があると云う裁判官の発言など、ムチャクチャな検察追認というより擁護姿勢を示されたんじゃ、公正な裁判を望む国民は浮かばれないと思わざるを得ない。

 なお、裁判員裁判が始められて、既に何年か経るが、裁判官の検察追認が経るとかそんな様子は一切感じられない。これは、専門もプロ判事みたいに事件の判断が及ぼす負担が無用に生じない様にという配慮もあるのだろうが、これでは導入した意味があったのかとすら思える。それと、裁判員には強い守秘義務が課されているのだろうが、Netとかで一切の情報が流れることもないのはむしろ不自然ではないかと思えているところもある。何らか、プロ裁判官と裁判員との葛藤が生じても不思議でなく、そういう不満が幾らかでも表出しない訳がないと想像しているのだが・・・。葛藤が生じないとしたら、単なるお飾りに過ぎない扱いを受けているのではないのかとの疑念も生じて来るのだ。







【事故直後報道】
神になりたかった」路上の男性3人に車で突っ込んだ男が逮捕 愛知県豊橋市
ニュース 2020年7月27日
27日午後、愛知県豊橋市の路上で、除草作業中の男性3人に乗用車が突っ込み、男性1人が死亡するという事故がおきました。警察は無差別に人を殺害しようとしたとして乗用車を運転していた男を逮捕したとのことです。男は「神になりたかった。人を殺したかった」と容疑を認めているという。

【ブログ過去記事】
異常な事件が多い・・・病変絡みの苦境が関与しているのか
2020-07-27 | 事故と事件
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/c63bbeac8f17793de2d3821ebc1b8bd6

事故直後の報道

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愛知・豊橋の車暴走3人殺傷 検察側「最も悪質」 懲役30年求刑
毎日新聞 5/27(金) 18:45配信
 愛知県豊橋市で2020年7月、除草作業の現場に乗用車で突っ込み3人を殺傷したとして、殺人罪などに問われた無職、青野圭被告(28)=静岡県掛川市=の裁判員裁判が27日、名古屋地裁岡崎支部(村瀬賢裕裁判長)であり、検察側は「高速度で走らせた車を凶器とした無差別殺人で、殺人の中でも最も悪質だ」として懲役30年を求刑した。弁護側は殺意がなく殺人罪は成立しないと主張して結審した。判決は6月3日。

 青野被告は公判で「現場に人がいると認識していなかった」などと説明。弁護側は事故を起こした事実は認めており、殺意の有無や程度が争点となっている。死亡した警備員の夏目喜生さん(当時46歳)の妻(38)が被害者参加制度を利用し「かけがえのない人だった。楽しかったときを思い出すと涙が止まらなくなる。(被告を)許すことはできない」と意見陳述した。

 検察側は論告で、被告が障害物をよけながら6分間にわたり時速130キロで車を走らせていたと指摘。夏目さんが現場で大きな緑色の旗を振っていたとして「前方にいた夏目さんを見逃すはずはない」と訴えた。

 一方、弁護側は最終弁論で、青野被告に旗の記憶がなく「夏目さんの存在を認識できなかった可能性がある」として過失運転致死罪しか成立しないと主張。被告は「被害者の方々には大変申し訳なく思っている。暴走も殺すつもりもありませんでした」と述べた。

 起訴状によると、青野被告は20年7月、無差別殺人をしようと考えて豊橋市の県道で時速130キロまで車を加速させ、中央分離帯の除草作業のため交通整理をしていた夏目さんをはねて殺害し、作業中のパート男性2人にも重傷を負わせたとされる。【藤顕一郎】


#豊橋 #中央分離帯付近での除草 #車突入する事件


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