イスズ・大型トラックギガのエンジンリコールについて
本日(10/29)付けでイスズは大型トラック・ギガのターボチャージャー付属品を替えるリコールを届け出た。
その内容は別添の通りだが、毎度のことながら、文書の内容に論理矛盾を多大に含む文書であり、国交省リコール審査課は、ただ届出をそのまま受理するんではなく、論理矛盾があるのなら、質していく必用があるんではなかろうか。
今回の届出の文章
【原因を現す原文】大型トラック用エンジンにおいて、ターボチャージャのタービンインペラの二次共振時の最大応力部に微小空孔が存在した場合に、微小空孔を起点とした疲労破壊によりタービンインペラが破損して異音、白煙排出、出力不足等が発生し、エンジン警告灯が点灯することがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、ターボチャージャに異常振動が発生し、ターボチャージャ給油パイプが疲労により亀裂してオイルが漏れ、高温部に付着して火災に至るおそれがある。
これを読むと、明確には指摘していないが、以下の様に解釈できる。
①「タービンインペラ」とは排気流で廻される回転体だ。(対する給気側はコンプレッサーと呼ぶ)
②そのタービンの「二次共振時の」と記しているが、振動共振という現象は一次、二次・・・などあるが、工学一般論として振動周波数を上げていった場合、最初に現れる低い周波数での共振ピークを一次、それより周波数が上がって云ったとき生じる振動ピークを二次と呼ぶ。
③「微少空孔が存在した場合に」と記してあるが、そのものをズバリを指摘する主語たるワードが(故意的か)抜けているが、タービンシャフトのことしかあり得ないだろう。
④「微小空孔を起点とした疲労破壊によりタービンインペラが破損して異音、白煙排出、出力不足等が発生し」とあるが、シャフトが破損すれば、タービンインペラがハウジングに接触するなど異音、白煙、出力不足を出すのは当たり前のことだ。なお、ここまでの記述で、微少空孔がありターボチャージャーが壊れる結論付けている。
⑤最終行だが「そのままの状態で使用を続けると、ターボチャージャに異常振動が発生し、ターボチャージャ給油パイプが疲労により亀裂してオイルが漏れ、高温部に付着して火災に至るおそれがある。」となっているが、ターボのシャフトが破損すると、異常振動でオルル漏れが生じて火災の恐れがあるとしている。
【改善内容の原文】全車両、給油パイプ、給水パイプおよびパイプ固定用ブラケットを対策品に交
換する。なお、上記原因によりタービンインペラが破損した場合には、ターボチャージャを無償で交換する。
①全車両、給油パイプ、給水(冷却用)パイプ、パイプ固定ブラケットを交換する。なお、ターボチャージャーに不具合が生じていれば交換する。
とここまで読んで、ターボが壊れる場合に副次的作用として、火災の原因となる給油、給水、それらパイプのブラケットを交換するだけというのは、論理矛盾していると思わないだろうか。つまり、ターボが壊れる可能性があるのなら、そのターボを交換する処置を行うということが根源的となる論理的な対策だろうと思えてしまう記述だ。
この改善内容だと、いずれターボが壊れるかもしれない場合、給油、給水パイプの損傷を防ぎ、火災を起こさない対策だが、壊れるターボについては、一切言及を避けているとしか読み取れない。これでは、あえてリコール費用を軽減するために、軽度な対策を行っている様にしか見えないが、如何だろうか。



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いすゞ ギガ、ターボチャージャ不具合で火災事故17件発生…3万8000台をリコール
10/29(金) 10:45配信 レスポンス
いすゞ自動車は10月28日、大型トラック『ギガ』のターボチャージャに不具合があり火災のおそれがあるとして、国土交通省にリコールを届け出た。対象となるのは、2010年5月27日~2017年3月31日に製造された3万8000台。
対象車両は、ターボチャージャのタービンインペラの二次共振時の最大応力部に微小空孔が存在した場合、微小空孔を起点とした疲労破壊によりタービンインペラが破損して異音、白煙排出、出力不足等が発生し、エンジン警告灯が点灯することがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、ターボチャージャに異常振動が発生し、ターボチャージャ給油パイプが疲労により亀裂してオイルが漏れ、高温部に付着して火災に至るおそれがある。
改善措置として、全車両、給油パイプ、給水パイプおよびパイプ固定用ブラケットを対策品に交換する。なお、上記原因によりタービンインペラが破損した場合には、ターボチャージャを無償で交換する。
不具合は274件発生、火災事故が17件起きている。市場からの情報によりリコールを届け出た。
本日(10/29)付けでイスズは大型トラック・ギガのターボチャージャー付属品を替えるリコールを届け出た。
その内容は別添の通りだが、毎度のことながら、文書の内容に論理矛盾を多大に含む文書であり、国交省リコール審査課は、ただ届出をそのまま受理するんではなく、論理矛盾があるのなら、質していく必用があるんではなかろうか。
今回の届出の文章
【原因を現す原文】大型トラック用エンジンにおいて、ターボチャージャのタービンインペラの二次共振時の最大応力部に微小空孔が存在した場合に、微小空孔を起点とした疲労破壊によりタービンインペラが破損して異音、白煙排出、出力不足等が発生し、エンジン警告灯が点灯することがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、ターボチャージャに異常振動が発生し、ターボチャージャ給油パイプが疲労により亀裂してオイルが漏れ、高温部に付着して火災に至るおそれがある。
これを読むと、明確には指摘していないが、以下の様に解釈できる。
①「タービンインペラ」とは排気流で廻される回転体だ。(対する給気側はコンプレッサーと呼ぶ)
②そのタービンの「二次共振時の」と記しているが、振動共振という現象は一次、二次・・・などあるが、工学一般論として振動周波数を上げていった場合、最初に現れる低い周波数での共振ピークを一次、それより周波数が上がって云ったとき生じる振動ピークを二次と呼ぶ。
③「微少空孔が存在した場合に」と記してあるが、そのものをズバリを指摘する主語たるワードが(故意的か)抜けているが、タービンシャフトのことしかあり得ないだろう。
④「微小空孔を起点とした疲労破壊によりタービンインペラが破損して異音、白煙排出、出力不足等が発生し」とあるが、シャフトが破損すれば、タービンインペラがハウジングに接触するなど異音、白煙、出力不足を出すのは当たり前のことだ。なお、ここまでの記述で、微少空孔がありターボチャージャーが壊れる結論付けている。
⑤最終行だが「そのままの状態で使用を続けると、ターボチャージャに異常振動が発生し、ターボチャージャ給油パイプが疲労により亀裂してオイルが漏れ、高温部に付着して火災に至るおそれがある。」となっているが、ターボのシャフトが破損すると、異常振動でオルル漏れが生じて火災の恐れがあるとしている。
【改善内容の原文】全車両、給油パイプ、給水パイプおよびパイプ固定用ブラケットを対策品に交
換する。なお、上記原因によりタービンインペラが破損した場合には、ターボチャージャを無償で交換する。
①全車両、給油パイプ、給水(冷却用)パイプ、パイプ固定ブラケットを交換する。なお、ターボチャージャーに不具合が生じていれば交換する。
とここまで読んで、ターボが壊れる場合に副次的作用として、火災の原因となる給油、給水、それらパイプのブラケットを交換するだけというのは、論理矛盾していると思わないだろうか。つまり、ターボが壊れる可能性があるのなら、そのターボを交換する処置を行うということが根源的となる論理的な対策だろうと思えてしまう記述だ。
この改善内容だと、いずれターボが壊れるかもしれない場合、給油、給水パイプの損傷を防ぎ、火災を起こさない対策だが、壊れるターボについては、一切言及を避けているとしか読み取れない。これでは、あえてリコール費用を軽減するために、軽度な対策を行っている様にしか見えないが、如何だろうか。



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いすゞ ギガ、ターボチャージャ不具合で火災事故17件発生…3万8000台をリコール
10/29(金) 10:45配信 レスポンス
いすゞ自動車は10月28日、大型トラック『ギガ』のターボチャージャに不具合があり火災のおそれがあるとして、国土交通省にリコールを届け出た。対象となるのは、2010年5月27日~2017年3月31日に製造された3万8000台。
対象車両は、ターボチャージャのタービンインペラの二次共振時の最大応力部に微小空孔が存在した場合、微小空孔を起点とした疲労破壊によりタービンインペラが破損して異音、白煙排出、出力不足等が発生し、エンジン警告灯が点灯することがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、ターボチャージャに異常振動が発生し、ターボチャージャ給油パイプが疲労により亀裂してオイルが漏れ、高温部に付着して火災に至るおそれがある。
改善措置として、全車両、給油パイプ、給水パイプおよびパイプ固定用ブラケットを対策品に交換する。なお、上記原因によりタービンインペラが破損した場合には、ターボチャージャを無償で交換する。
不具合は274件発生、火災事故が17件起きている。市場からの情報によりリコールを届け出た。