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日野自・型式指定取消問題

2022-04-10 | 事故と事件
日野自・型式指定取消問題
 今般の日野自の型式指定取消だが、日本の自動車の取り扱いとしては初のものだという。考えて見れば、過去に三菱の燃費データ虚偽提出とか、その他三菱を中心に不正は各種あったものの、ここまでの処分はされていない。

 と云うか、従来の法律では、そこまでできなかったということの様だ。そこで国(国交省)では、2017年に様々に政令を変更し、型式指定の取消とか違反法人への課徴金も従来の100万円とか低額でなく億単位のものに変更されていたということがあることを今次知った。正に国は、法律を定め権力を行使できるのだが、これが偏向すると恐ろしいことになる。

 と云うことで、日野は将来においても汚名となる日本自動車史上で初の型式指定取消メーカーとなったのだが、再度型式指定を取り直すと云うことは、なかなか短期日ではできない様子だ。

 今回、日野が届け出たという対象エンジンは当初は3種類(E13、A09、A05C)と伝えられていたのだが、マイクロバス用(N04C)も燃費不正が入っていることが後報されている。このN04Cというエンジンは、日野の最量販エンジンで、同社のデュトロ(2-3トン)だとか同社のOEMとしてトヨタダイナ、トヨエースにも使用されているが、同じエンジンで、生産台数が少ないマイクロバスだけが燃費不正で、トラック系だけOKとは怪訝な思いも持つ。

 なお、燃費不正の再型式指定を取得するのだが、単に燃費項目だけを再検査して許認可受ければ良いのかというと、そこには国交省の審査課は早々早期に受け入れしないということがある様子だ。

 これは、Netコメントで、下記の何処かの車両メーカーの担当者で、国交省の監査の様子とか、その後の対応のことを記しているのだが、「些細な事務的なミスから設計上漏れていたところまで、不適合の記録をバッチリ議事録に残され、改善計画提出を約束させられる。後日霞ケ関の国交省本館8階自動車局に登省して説明と報告。更にその後改善計画の3ヶ月ごとの進捗報告。本当に疲れる。」と門外漢には見えないところが、かなり具体的かつ信憑性を感じる記述がなされているので、以下に転載したい。

 なお、燃費不正の型式認証再取得は少なくとも半年は要すのではないだろうか。また、一番の問題は、長期耐久試験で途中で触媒を変えていたという A05C だが、これは大幅にエンジンの設計変更もしくは後処理装置の変更をしなければならす、長期耐久試験にも半年以上要すとなれば、今年度の自社エンジンでの復帰は困難だろう。

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yas***** | 12時間前 2022/4/8
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国交省立ち入り監査
 トラック業界ではありませんが国交省に認証を届け出る車両に関わっています。2,3年に一度国交省の審査リコール課から会社に立ち入り監査があります。「今御社の受付に居ます」というレベルの抜き打ち。そりゃ大変。こってり一日絞られる。些細な事務的なミスから設計上漏れていたところまで、不適合の記録をバッチリ議事録に残され、改善計画提出を約束させられる。後日霞ケ関の国交省本館8階自動車局に登省して説明と報告。更にその後改善計画の3ヶ月ごとの進捗報告。本当に疲れる。

この経験を持ってしてもこの会社の状況はもっと激しく厳しいと思う。記事中の会社存続の危機も大袈裟な表現でも無いと思う。激しく前途多難だろう。身から出た錆とはいえお気の毒だ。

お国は敵に回しちゃいけない。
認証物は本当に真面目に対処しなくては。
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#日野型式指定の再認証復帰は成るのか


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