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JRリニア問題の川勝知事否定の東洋経済記事の稚拙さ

2021-11-23 | コラム
JRリニア問題の川勝知事否定の東洋経済記事の稚拙さ
 本記事の「印象操作」という表題の記事は、JR東海もしくは国側の恣意を感じるものだ。吉村昭氏の著作「闇を裂く道」でも、丹那トンネル工事と、丹那盆地の渇水は明らかに相関性があることは事実であり、丹那盆地の住民は度々工事事務所へ工事中止の意義を伝えるために押し掛けていることが記されている。

 なお、新幹線工事については、あえて湧水が新トンネル側へ流れ出ないことを意図して、旧トンネルより高い位置で掘り抜かれて、新たな湧水を防いだことも言及していない。また、JR東海(というか旧国鉄)は、丹那トンネル湧水をそのまま海に導き投棄しているだけで、何ら活用もしていない。実は、熱海市は水不足で、たいぶ離れた柿田川湧水の湧き水を、わざわざ導いて利用しているという事実にもまったく触れていない。とにかく、この記事は、上から情報だけを思考なく伝えるだけの幼稚な内容さに、該当新聞社の幼稚と作為だけしか感じられないものだ。

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静岡リニア問題、「印象操作」だった県の反対理由 過去の資料を都合よく切り取って使っていた
11/23(火) 6:31配信 東洋経済オンライン
 約100年前の「丹那トンネル」工事が、南アルプスリニアトンネル工事に対する深刻な懸念の実例だと、川勝平太静岡県知事は10月26日の会見で紹介した。詳しい説明をした県担当者は、当時の函南町長の言葉を引用して、丹那トンネル工事による大量湧水の流出を踏まえ、「リニア工事中に失われた水は戻らない」などの結論にした。

【写真を見る】丹那トンネル工事の湧水状況

 背景には、リニア工事中の山梨県外への水流出について、知事は「水1滴も県外流出は不許可」の姿勢を崩さないことにある。「工事中の人命安全確保」を優先するJR東海に対して、「トンネル湧水の全量戻しが当然」の論拠として「丹那トンネル」を持ち出したのだ。

 ところが、丹那トンネル工事に関する当時の資料を確認すると、県担当者は事実を故意に貼りあわせ、印象操作を行ったことがわかった。「トンネル湧水の全量戻しが当然」(川勝知事)を後押しするための“事実歪曲”だが、決して許されることではないだろう。
元記事全文:https://news.yahoo.co.jp/articles/3c27477c2e84e5c67f070f279fe0c86290c44a66




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