私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

Boeing 787 1st Go

2011-09-27 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 次世代の中型旅客機B787のことは何度も記していますが、昨日ボーイング社(米国シアトル)にて、初号機発注会社(ローンチカスタマー)の全日空への引き渡し式が行われたそうです。機体の日本への移送は明後日(29)となるとのことです。

 このB787については、カーボン素材の大量採用による大幅な軽量化など、数々の先進機能を有するとのことで興味を引かれるところですが、主翼の形状にも特徴がある様に思われます。翼端を跳ね上げたウイングレットという手法は、近代旅客機では翼端の抗力低減から採用例は多くB787でも採用されています。さらに、B787では主翼に上半角が与えられていますが、翼端に行く程その角度が強められ、主翼全体としては上部に湾曲した様な形状とされているところは独特のものと感じられます。想像するに、これら形状はスーパーコンピューターによる各種シミュレーションを繰り返した結果、揚力、抗力、安定性などの要素を高次に融合させる形状として決定したのでしょう。

 ところで、昨日記したゼロ戦でも、微少な角度であり外見上も判り難く知る方も少ないですが、その主翼には「ねじり下げ」と呼ばれる主翼をやや捻った(翼端に向かってねじり下げた)形状が採用されているそうです。スーパーコンピューターのない時代でも、天才的技術者のアイデアと繰り返しの風洞実験により生み出されたもので、ゼロ戦の高い安定性性能と運動性に寄与しているそうです。



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