F2戦闘機から風防が脱落落下がF16だったら・・・
先日(10/10)、航空自衛隊築城基地所属の国産戦闘機であるF2の風防(キャノピーが)が脱落落下したというが、もしこれがF16だったらどうなるか・・・。
兵器というか航空機好きの方は当然ご存じのところだが、国産F2戦闘機だが、総ての初期設計から開発したものでなく、原形をF16として、これにカーボン製の高揚力主翼に換装したりというモデファイの上で開発された機体だ。このモデファイの中に、コックピットキャノピー(風防)の変更も含まれている。
オリジナルF16は現行のF22とかF35に継続する一体成型キャノピー(たぶんポリカーボネイト樹脂製で、部位の強度要求に応じた板厚で加工されている)が採用されている。これは想像だが、機体メンテコストの軽減などから、F2ではキャノピーを従来同様の分割として、前部固定部のキャノピーを強化積層ガラス製にして耐候性を上げ、開閉部の後部キャノピー部のみポリカ樹脂製にしたものと推察する。ガラスと樹脂では、表明硬度の違いから、どうしても前面部はキズ付き易く、透明度の低下で視界が悪化しがたい点があるだろうと推察出来る。一方、米国F16意向で一体式にしているのは、超高速での段差がなく空気抵抗上有利とか、サッシ部がないことにより、パイロットの視野角が広がる有利性を思考している様に思える。
さて、もしキャノピーの脱落がF16で生じたとしたら、その時の速度がジェット旅客機なみの800km/h程度だとして、秒速222m/secの風圧をまともにパイロット頭部に受けることになる。これは、凄まじいもので、幾ら酸素マスクしていても、酸素マスクが引きちぎれる程の風圧を受け失神しても不思議はない様に思える。もし、パイロットの精神力が強靱で、急降下しつつ減速して如何に300km/h程度まで短時間で至れるかが生死を分ける状態だろうと思える。
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【元記事】
F2戦闘機から操縦席覆う風防落下 重さ90キロ、福岡・朝倉市の山間部
10/10(日) 18:56配信 西日本新聞
10日午後0時50分ごろ、福岡県朝倉市東部の山間部の上空で、航空自衛隊築城基地(福岡県築上町など)に所属するF2戦闘機から重さ約90キロの部品が落下した。防衛省によると部品は見つかっておらず、捜索している。午後6時時点で被害報告は入っていないという。
同省によると、落下したのは操縦席を覆う「キャノピー」と呼ばれるアルミニウムとアクリルガラス製の風防で、長さ約150センチ、幅約90センチ、高さ約80センチ。F2戦闘機は第8航空団第6飛行隊に所属し、対領空侵犯措置のため緊急発進していたという。同機は築城基地に帰還し、搭乗員1人にけがはなかった。
#F2の風防脱落がもしF16だったら
先日(10/10)、航空自衛隊築城基地所属の国産戦闘機であるF2の風防(キャノピーが)が脱落落下したというが、もしこれがF16だったらどうなるか・・・。
兵器というか航空機好きの方は当然ご存じのところだが、国産F2戦闘機だが、総ての初期設計から開発したものでなく、原形をF16として、これにカーボン製の高揚力主翼に換装したりというモデファイの上で開発された機体だ。このモデファイの中に、コックピットキャノピー(風防)の変更も含まれている。
オリジナルF16は現行のF22とかF35に継続する一体成型キャノピー(たぶんポリカーボネイト樹脂製で、部位の強度要求に応じた板厚で加工されている)が採用されている。これは想像だが、機体メンテコストの軽減などから、F2ではキャノピーを従来同様の分割として、前部固定部のキャノピーを強化積層ガラス製にして耐候性を上げ、開閉部の後部キャノピー部のみポリカ樹脂製にしたものと推察する。ガラスと樹脂では、表明硬度の違いから、どうしても前面部はキズ付き易く、透明度の低下で視界が悪化しがたい点があるだろうと推察出来る。一方、米国F16意向で一体式にしているのは、超高速での段差がなく空気抵抗上有利とか、サッシ部がないことにより、パイロットの視野角が広がる有利性を思考している様に思える。
さて、もしキャノピーの脱落がF16で生じたとしたら、その時の速度がジェット旅客機なみの800km/h程度だとして、秒速222m/secの風圧をまともにパイロット頭部に受けることになる。これは、凄まじいもので、幾ら酸素マスクしていても、酸素マスクが引きちぎれる程の風圧を受け失神しても不思議はない様に思える。もし、パイロットの精神力が強靱で、急降下しつつ減速して如何に300km/h程度まで短時間で至れるかが生死を分ける状態だろうと思える。
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【元記事】
F2戦闘機から操縦席覆う風防落下 重さ90キロ、福岡・朝倉市の山間部
10/10(日) 18:56配信 西日本新聞
10日午後0時50分ごろ、福岡県朝倉市東部の山間部の上空で、航空自衛隊築城基地(福岡県築上町など)に所属するF2戦闘機から重さ約90キロの部品が落下した。防衛省によると部品は見つかっておらず、捜索している。午後6時時点で被害報告は入っていないという。
同省によると、落下したのは操縦席を覆う「キャノピー」と呼ばれるアルミニウムとアクリルガラス製の風防で、長さ約150センチ、幅約90センチ、高さ約80センチ。F2戦闘機は第8航空団第6飛行隊に所属し、対領空侵犯措置のため緊急発進していたという。同機は築城基地に帰還し、搭乗員1人にけがはなかった。
#F2の風防脱落がもしF16だったら