私の思いと技術的覚え書き

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飛び石損害

2015-03-18 | BMWミニ
 高速路を走行中「ビシッ」とした音がして、見る間にガラスのヒビが広がっていくということを少なからずの方が体験していることでしょう。ビビが生じなくても、多数のクルマを眺めると、割れてはいなくとも、小さな「えぐれ」が生じているクルマは沢山見掛けます。こんな飛び石損傷が、運転席正面の視野に入る位置ですと、けっこう気になるものです。

 フロントガラスは、20数年前までは部分強化ガラスでOKだったのですが、事故時の危険性から合わせガラスの装着が道路運送車両法の保安基準で定められました。一般車両用の合わせガラスは二枚の生板ガラスの間にPVC(ポリビニールブチラール)という樹脂を挟み込んで接着したものです。生板ガラスですから、強化ガラスに比べると、強度的には劣り割れやすいといえます。なお、余談ですがジェット航空機の前面ガラスや装甲仕様車などは、多数枚の強化ガラスを積層し、厚さ数センチから10センチ弱のものまでがある様です。

 さて、飛び石損害を生じたBMWミニ(R56)のことです。助手席側ですから、運転中はあまり気にならないとはいうものの、飛び石による「えぐれ」が昼間膜まで達したのでしょう、割れは広がっていませんが直径5、6mmの貝殻状にエアを吸い込んで、外観から目立つ損傷です。中古のガラスと交換も検討しましたが、ガラスの取替工賃(接着方式)と合わせれば、5万は下らないでしょう。そこでガラスリペアを依頼することにしました。

 このガラスリペアですが、過去何度か見て来ましたが、損傷にもよるのでしょうが100%直る訳ではありませんが、かなり見た目は軽減されます。大雑把なリペアの原理ですが、1mmに満たない小径のドリルで該当部位に昼間膜まで穴を開け、真空ポンプで内部をエアを抜き取ります。そして、レジン(樹脂)を注入して完了となります。そして空間をレジンで満たすことで、割れを見立たなくするというものです。但し、ガラスとレジンでは材質も異なりますから、屈折率も異なることから、塗装の比色ではありませんが正面見ではOKでも、スカシ見では境界が見えるということになります。

 今回のBMWミニですが、リペアは正解だったと思います。意識して見ない限り、ほとんど判別出来ない程度になりました。ちなみに料金は1万円弱でした。


追記
 BMWミニの2代目R56系ですが、フルモデルチェンジ前の初代R50系と共通パーツが使用されています。このフロントガラスもその中の一つです。

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