私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

ハイブリッド車に思うこと

2008-08-01 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

 燃料費高騰でハイブリッド車のプリウスが売れ行き好調となっている様です。ですが、レクサスLSやGS、クラウン等の大排気量エンジンを積んだハイブリッド車は、燃費の改善効果は大したものではないと感じています。

 ところで、エンジンで発電し、その電力で電気モーターを駆動するハイブリッド方式ですが、類似のシステムに船舶や鉄道車両に予てから使用されてきた、ディーゼル・エレクトリック方式と呼ばれるものがあります。船舶では砕氷船に使用例が多く、日本の南極観測船「ふじ」や「しらせ」もこの方式ですし、鉄道用としてはディーゼル機関車であるDF200型に採用例があります。しかし、これらはバッテリーは持たず、電気モーターの回転中は常にエンジンが作動していることが必要でした。しかし、現在のハイブリッド技術では、バッテリーを有すことで不要な際はエンジンの作動を止め、運行燃費を改善させています。

 さて、現在のハイブリッド車では、エンジンとモーターの関係が並列となったパラレル方式が主流となっています。しかし、先のディーゼル・エレクトロニック方式と同様に、エンジンとモーターが直列となるシリーズ方式も一部に存在しています。ハイブリッド車で先行するトヨタに他メーカーは追いつけずにいるのが現状ですが、そろそろ他メーカーからも登場して来るものと期待しています。特にディーゼルエンジンと組み合わせたシリーズ方式には期待が持てると思います。ディーゼルエンジンの欠点ですが、最高回転数が低いことから有効な回転数の範囲が狭く、加速時にいわゆる伸びがないことが欠点です。しかし、電動モーターによる駆動であれば、新幹線でもそうですが、停止状態から最高300キロ以上までギヤ変速なしで走行できるモーター駆動は魅力あるものとなると想像します。

 これらモーターの駆動制御ですが、昔は起動トルクが必要なモーターは、DC(直流)モーターが使用されてきました。そして、その回転速度の制御には、抵抗器や変圧トランスから適宜電圧を切り出すタップ制御という方式が使用されていました。しかし、効率が悪く、制御も荒いという欠点を持ちました。現在ではAC(三相交流)モーターが使用され、それを駆動する電圧と周波数を連続的に変換させるVVVF(バリアブル・ボルテージ・バリアブル・フリケンシー)制御というものが主流となっています。これが可能となったのも電力用半導体素子として、IGBTやサイリスタ等のパワーエレクトロニクスのキーデバイスの開発に負うところが大きいのでしょう。

追記

 7月29日に私に生じた事件の発生以来、事件を知った友人・知人達から心配の連絡の多数を受けております。誠にありがたいことと感じています。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。