このところの、またまたの食品問題として事故米問題が勃発しました。過去の雪印や、最近の船場吉兆等々、続いて発生している訳です。これら問題で許せないのは、事故としての過ちからではなく、大方が企業収益を意図する目的として明らかな故意としてなされているということです。これは、毒入り餃子問題を初めとした食品の安全性に懸念を生じている中国のことを馬鹿にしたりできるものでなく、世界中に恥を曝している様にも感じます。
今回の問題では、例によって管轄する農水省の検査が杜撰だったとして、その責任問題も出ています。また、法律的な問題からも、再発を防ぐべく手立てが講じられていくのかもしれません。しかし、検査を厳密化させたり法律上の縛りを強化するだけで、これら問題の発生を防止することが可能なのかと考えた時、甚だ疑問だと感じられます。幾ら、検査を厳密化させようが法律の網を絞ろうが、その盲点を突く者は出続ける様にも思います。そもそも、この様な問題はモラル(道徳・倫理)の問題が根底にあるべきものです。また、企業や組織に属する構成員のモラ-ル(士気・風紀)が低下しつつある様にも感じられます。特にこのモラールの低下というのは、近年の不満や嫉妬が渦巻く世情も関わっているのだと想像されてしまいます。