私の思いと技術的覚え書き

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実走評価の不足を感じる現代車!

2016-08-06 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 クルマは、昔のアナログ時代に比べデジタルによる設計、開発、試験、制御など、一見ますます良好なドライバビリティやNVHの性能を高めたと喧伝されている。確かに燃費面での向上は評価すべき進歩を認める。しかし、多車種のクルマをドライビングする機会を持つが、果たして十分な実走評価されてプロダクトされているのかと思うことがしばしばなのだ。

 事例を記してみると、最近の小型車(ヴィッツ、パッソ、シエンタ、プリウス、フィット、デミオなど)の多くの小型車に乗って、減速し一旦速度が下がってからの再加速時に、数秒スロットルにまったく応答しないという現象を感じること多々ある。これらクルマは多くがCVTだが、果たしてCVTのプーリー比を変えるタイムラグなのか、はたまた電子制御スロットルを恣意的に排ガスおよび燃費(CO2)の問題から遅延させて開いているか判りかねるが、非常に違和感というか不快感を持つ現象だ。なお、乗って感じとったクルマは、何れも登録後2年程度まで、走行も2万キロ程度までと新しいものだ。同一車種でも複数台乗り比べて同一現象だから、いわゆる故障ではなくディーラーに持ち込んでも直らない現象だろう。

 次に、トヨタのアルファードなんかで感じ取れるが、ちょっとした路面のアンジレーションなどでボデーに負荷が掛かると、右フロントドアの上部後端部で「ギュ」とウェザストリップの動く音に気づかされる。これも同一車種を複数台乗って同一現象だから、故障ではないだろう。想像するにドア自体の剛性不足というより、ドアアッパーヒンジの取り付いている辺りのフロントピラーの剛性不足だと睨んでいる。

 小型トラックのことだが、3トンクラスまでの小型トラックを乗る機会も多いが、トヨタの積載車(実態は日野デュトロ)でMT仕様が多いが、6MTのシフト感が悪すぎだ。チルトキャブ故にシフトリンケージが長くなりがちで悪化し易いこともあるが、設計が悪すぎると感じる。軽トラ辺りのMTの方が余程シフト感は良好だ。

 それと、近年はアイドルストップ大流行だが、ちょっと左折しようと微速にしただけでストップするものまでがある。これは、やり過ぎだとしか思えない。アイドルストップから、再始動までの僅かのタイムラグが気になる運転者は多いものだ。

 これらの事柄だが、現代は設計はPCとかスーパーコンピューターのシミュレーションに頼り、耐久信頼性は起震機などの台上テストで、そしてシャシダイナモ上でのデータ取りと、実走テストはそこそこで、計測機器によるデータ取りだけを優先した評価だけが先走りし過ぎている様に想像される。すなわち、テストドライバーによる実走しての感応評価が足りんのじゃないかと思えてならないのだ。もし、テストドライバーが十分以上に評価してるなら、そのテストドライバーが余程ボンクラか、意見を言っても開発プロジェクトリーダーから相手にされない環境があるのかとも想像している。幾ら数値上の燃費が良くなるからとか、排ガス基準に合格させたいからといって、こういう不快なプロダクツを市場に出してはアカンと思うところだ。

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