昨日、「仕事と服装」とう表題で記しましたが、若干補足・追記として記してみます。
私がドブネズミ・ルックやカラス・ルックを異常だと思い嫌悪を感じるのは、自主独立した人権ということを思うからであります。アジャスターたる者の、いわば理想像とは、これは理解もされず、客観的に判断すれば無理なことではありますが、保険会社にも、修理工場にも、契約者にも、事故相手者にも、誰にも組みしない、自主自存の職業であることが求められているのだと信じています。唯一、組みするのは、世のため社会のためにというのが、その正義であるのだと念じているのです。そんな思いが、スーツ姿を嫌う私の思いでもあるのです。
一方、スーツ姿なんかより、もっと統一の服装をする職種があります。それは、制服としてのものであり、軍人の着る軍服や警察官の制服等に代表されるものです。昔の偉い武人たる軍人達の写真を見る機会は良くありますが、胸一杯に勲章を付けた例の写真ですが、なんだかなーと思わずにはいられません。
一方、私はそれ程の軍事オタクであるつもりもないですが、戦車や戦闘機等の兵器に、クルマを愛でるのと同様の愛好心を感じています。そんな中、軍服についても、日本陸軍のはかっこ悪いけど、日本海軍の軍服はかっこ良いとか、旧ドイツ軍の軍服は、なんてかっこ良いんだなんて思いを持ってしまいます。
さて、自動車整備や板金・塗装の職人達の制服にツナギというのがあります。私も、昔トヨタ系のディーラーに居ましたから、当時のトヨタのツナギ(ライトブルーで一部アクセントでダークブルーが入っているもの)を着ることに、一種のプライドを感じて来ました。最近のトヨタのディーラーを訪れると、チャンネル毎にもっとカラフルなツナギを着用しているのですが、昔を知る私からは、前の方が余程センスが良かったのになんて思ってしまう訳です。
偉大な経営者として本田宗一郎氏のことは、種々の本を読んで来ましたが、同氏がツナギ(ホンダは今でも白いツナギが伝統)の着用に対して抱いていた強いプライドを感じます。叙勲を受けることになった本田宗一郎氏がツナギ姿で陛下の前に出でようとしたのを、周辺がなだめて考え直しえんび服で出でたというのは有名な話しです。
この様に決められた制服を着る職種の方の方が、現代のサラリーマン達の様に別に規定されている訳でもないのに自然とダークスーツ姿となってしまう方よりも、余程人間らしくさえ感じられる様にも思います。それは、ダークスーツ姿の方々の多くに、自らが人間であることを否定さえされても、怯え萎縮し何も発言できない小心者が多いことを、24年間に渡り感じ続けて来たことからでもあるのです。そんな小心者集団たるサラリーマンより、制服姿の方の方が、その職業に対するプライドというものを持っていると感じてしまいます。