クルマを人間の身体に例えるなら、血管であり神経であるのがワイヤリングハーネスとなりましょう。多数の電線が束ねられ、インストルメントパネルの裏付近の最も太い部分では直径2、3cmにもおよぶものと思います。
近年、必ずしもEV車でなくとも、電気もしくは電子制御のパーツは増加していますから、ワイヤリングハーネスの使用本数および総延長は相当程度に増加しているものと想像されます。近年、ワイヤリングハーネスが増加している内容として、血管に相当する電力供給としてのものより、神経に相当する各種センサーとの信号線の増加が多い様に感じます。自動車メーカーでも、ECU(制御コンピューター)を制御対象機器の近くに設置したり、場合によっては1本の信号線で多種類の信号を伝える多重通信の仕組み(インターネットのパケット通信と同様)を導入したりして対策はしているのでしょうが、追い付かないといった感じでしょうか。
事故修理などに関わりワイヤリングハーネスを取り替える場合がありますが、予想以上に高額なことに驚くことがあります。もっとも、自動車メーカーでの新車組立に際し、この様な高額で部品サプライヤーが供給している訳ではないでしょうが、他のパーツと比較して高額なパーツの一種であることは間違いないことでしょう。この理由ですが、ワイヤリングハーネスの個別配線の裁断だとか配線端末のコネクタ端子の装着などは自動化なされている様ですが、全体の組立およびテープ巻きによる固定など、従来からの手作業が続けられている様です。ですから、ワイヤリングハーネスは非常に人的コストを要するパーツであると思われます。
ワイヤーハーネスというか電気回路において、もっとも重要なことは接触不良など電気的な信頼性を如何に保持できるかであろうと思います。特に最近の各種センサー間の信号線は流れる電流の微弱であり、接触不良などに対する耐性は低下しがちになろうかと思われます。これに対応するため自動車メーカでは、以下の様な種々の対策を行って来たことが感じられます。
①ハーネス間の中間コネクタをなるべく廃してきました。このため、エンジンECUなどは、最近はエンジンルーム内に設置されたクルマがほとんどではないでしょうか。
②大型コネクタの場合、コネクタがこじられたりしてアライメント不正になった場合に接触不良が生じ易いため、ジャンクションブロックという別バーツで、小コネクタ同士を結合する構造にしています。
③特に重要で信頼性が求められる系統、例えばエアバッグ関係の配線では、コネクタの端子に純金メッキを施し、接触不良への耐性を高めています。
ところで、だいぶ以前に記したことですが、車両火災において、ワイヤリングハーネスなど電気系を原因としたものがあります。これは、新車製造時のハーネス引き回しの不正により、例えばボデー内板のエッジ部に噛み込むことで極短時間のショート状態が継続することで、ヒューズは飛ばずにショート部から発煙、発火に至るというものです。なお、使用過程車において、例えばボデー修理の際に、クランプを省略したり、勝手にハーネス経路を変更した場合、同様のことが起こりえると思います。また、希にですがHIDランプやホーンなど、後付け部品を装着している様なクルマにおいて、むき出しの配線のままで、他物と接する部位について、ラバーブッシュや蛇腹チューブそしてクランプなど、なんら留意もされないまま使用されているのを見てゾッとすることがあります。
たかが電気配線、ショートすればヒューズが飛ぶからという考え方は、余りに安易な危険なことです。
近年、必ずしもEV車でなくとも、電気もしくは電子制御のパーツは増加していますから、ワイヤリングハーネスの使用本数および総延長は相当程度に増加しているものと想像されます。近年、ワイヤリングハーネスが増加している内容として、血管に相当する電力供給としてのものより、神経に相当する各種センサーとの信号線の増加が多い様に感じます。自動車メーカーでも、ECU(制御コンピューター)を制御対象機器の近くに設置したり、場合によっては1本の信号線で多種類の信号を伝える多重通信の仕組み(インターネットのパケット通信と同様)を導入したりして対策はしているのでしょうが、追い付かないといった感じでしょうか。
事故修理などに関わりワイヤリングハーネスを取り替える場合がありますが、予想以上に高額なことに驚くことがあります。もっとも、自動車メーカーでの新車組立に際し、この様な高額で部品サプライヤーが供給している訳ではないでしょうが、他のパーツと比較して高額なパーツの一種であることは間違いないことでしょう。この理由ですが、ワイヤリングハーネスの個別配線の裁断だとか配線端末のコネクタ端子の装着などは自動化なされている様ですが、全体の組立およびテープ巻きによる固定など、従来からの手作業が続けられている様です。ですから、ワイヤリングハーネスは非常に人的コストを要するパーツであると思われます。
ワイヤーハーネスというか電気回路において、もっとも重要なことは接触不良など電気的な信頼性を如何に保持できるかであろうと思います。特に最近の各種センサー間の信号線は流れる電流の微弱であり、接触不良などに対する耐性は低下しがちになろうかと思われます。これに対応するため自動車メーカでは、以下の様な種々の対策を行って来たことが感じられます。
①ハーネス間の中間コネクタをなるべく廃してきました。このため、エンジンECUなどは、最近はエンジンルーム内に設置されたクルマがほとんどではないでしょうか。
②大型コネクタの場合、コネクタがこじられたりしてアライメント不正になった場合に接触不良が生じ易いため、ジャンクションブロックという別バーツで、小コネクタ同士を結合する構造にしています。
③特に重要で信頼性が求められる系統、例えばエアバッグ関係の配線では、コネクタの端子に純金メッキを施し、接触不良への耐性を高めています。
ところで、だいぶ以前に記したことですが、車両火災において、ワイヤリングハーネスなど電気系を原因としたものがあります。これは、新車製造時のハーネス引き回しの不正により、例えばボデー内板のエッジ部に噛み込むことで極短時間のショート状態が継続することで、ヒューズは飛ばずにショート部から発煙、発火に至るというものです。なお、使用過程車において、例えばボデー修理の際に、クランプを省略したり、勝手にハーネス経路を変更した場合、同様のことが起こりえると思います。また、希にですがHIDランプやホーンなど、後付け部品を装着している様なクルマにおいて、むき出しの配線のままで、他物と接する部位について、ラバーブッシュや蛇腹チューブそしてクランプなど、なんら留意もされないまま使用されているのを見てゾッとすることがあります。
たかが電気配線、ショートすればヒューズが飛ぶからという考え方は、余りに安易な危険なことです。