久留米・BMW仮眠中火災
Youtubeで知る車両火災だが、場所は久留米市で、夜間車内で仮眠中に車両火災を起こしたという。この冬期期間のことでもあるし、エンジンはアイドリングの稼働状態と考えるのが自然だろう。
火災延焼中から鎮火に至るまでの動画が、かなり短く編集している様だが、動画内でも云っている通り、火災出火場所としてはエンジンルームと云うことは頷ける。と云うのは、室内のインストルメントパネル周辺の溶損も観察されるというものの、直接着火しておらず、前方火災の熱で溶損したと判じられるし、そもそも車体の後部はほとんど燃えていないからだ。
仮眠中の火災というと、無意識にアクセルを踏んで、エンジンを高回転のまま維持し、エンジン加熱から出火する事例もある様に聞くが、どうも違う様に、こういう事故や事件を長年見続けて来た者としては感じる。
何れにしても報道動画という限られた情報から判断せざるを得ないのだが、まずこのクルマだが、BMW3シリーズ(E90)の恐らく320iなどの4気筒エンジン搭載車の様に推察する。このことは、燃焼状態が激しいフロントサポート辺りから見えるエンジン本体がかなり奥に引っ込んでいることから類推するところだ。そして、このフロントサポートに付く、ヘッドライトやフロントバンパーという樹脂部品とか、コンデンサーやラジエータというアルミ部品もすっかり溶損し下部に溶け落ちている様だ。また、このBMWのフロントサポートは、スチールと樹脂のハイブリッド構造(スチールの縁に樹脂が適宜溶着されている構成)なのだが、その樹脂はまったく形跡もなく焼損している。つまり、火災の中心は、マクロとしてはエンジンルームなのだが、さらにミクロに眺めると、フロントサポート付近の火力が一番強かったという見方もできるのだ。
ただし、これも現車を実際に見て、エンジンルーム全体を眺めつつ、判断しないと、明確には判じられないところなのだが、現状の動画を見るとその様に見受けられるというのが拙人の判断だ。こういう前提で考えると、フロントサポートに付く部品で出火に至る要因は何があるだろうか?
コンデンサーとかラジエータが火災の直接原因として、そこまで昇温することはあり得ない。となると、ヘッドランプとかフォグランプ事態とかハーネスを疑うと云うところがある。それと、動画で後方から撮影された絵でハザードフラッシャーが点滅しているのだが、仮眠中に付けていたとは考え難いのだが、火災に気付いて離脱するに際してスイッチを入れたのだろうか? これは運転手の行動として考え難いところだが、ハザードフラッシャーとかヘッドライトなどの制御は、通称BCM(ボデーコントロールモジュール)という制御ユニットでLINというCANバスの下位となるバスコントロールされるのだが、このBCMのユニットもしくはハーネスが溶損で線間短絡でもして点灯したのであろうか。
これだけの情報では結論は出せないところだが、まず拙人が実車検証するなら、フロントサポート下部に溶損して堆積したものから。フォグライトの残骸を確認してみたい。もし、ここがHIDなどに改造してあり、溶損してはいるだろうが、キセノンバーナーの状態でも確認できれば、極めてこれが原因と特定できうる場合も想定できる。実際のところ、ヘッドライトやフォグライトのHID改造での改造で火災になる事例は、特に内容積が小さいフォグライトに多く内在しているという認識を持つところだ。
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【車が炎上】車内で“仮眠中”に… 福岡・久留米市
https://www.youtube.com/watch?v=1EspaDG7bc8
日テレNEWS 2022/12/21
21日午前5時すぎ、福岡県久留米市の駐車場で、停車していたドイツの高級車・BMWが燃える火事がありました。映像では、ボンネットから勢いよく炎が噴き出し、次第に車全体へ燃え広がっていくのがわかります。出火当時、運転手は車内で仮眠をとっていたといいます。(2022年12月21日放送「news every.」より)
Youtubeで知る車両火災だが、場所は久留米市で、夜間車内で仮眠中に車両火災を起こしたという。この冬期期間のことでもあるし、エンジンはアイドリングの稼働状態と考えるのが自然だろう。
火災延焼中から鎮火に至るまでの動画が、かなり短く編集している様だが、動画内でも云っている通り、火災出火場所としてはエンジンルームと云うことは頷ける。と云うのは、室内のインストルメントパネル周辺の溶損も観察されるというものの、直接着火しておらず、前方火災の熱で溶損したと判じられるし、そもそも車体の後部はほとんど燃えていないからだ。
仮眠中の火災というと、無意識にアクセルを踏んで、エンジンを高回転のまま維持し、エンジン加熱から出火する事例もある様に聞くが、どうも違う様に、こういう事故や事件を長年見続けて来た者としては感じる。
何れにしても報道動画という限られた情報から判断せざるを得ないのだが、まずこのクルマだが、BMW3シリーズ(E90)の恐らく320iなどの4気筒エンジン搭載車の様に推察する。このことは、燃焼状態が激しいフロントサポート辺りから見えるエンジン本体がかなり奥に引っ込んでいることから類推するところだ。そして、このフロントサポートに付く、ヘッドライトやフロントバンパーという樹脂部品とか、コンデンサーやラジエータというアルミ部品もすっかり溶損し下部に溶け落ちている様だ。また、このBMWのフロントサポートは、スチールと樹脂のハイブリッド構造(スチールの縁に樹脂が適宜溶着されている構成)なのだが、その樹脂はまったく形跡もなく焼損している。つまり、火災の中心は、マクロとしてはエンジンルームなのだが、さらにミクロに眺めると、フロントサポート付近の火力が一番強かったという見方もできるのだ。
ただし、これも現車を実際に見て、エンジンルーム全体を眺めつつ、判断しないと、明確には判じられないところなのだが、現状の動画を見るとその様に見受けられるというのが拙人の判断だ。こういう前提で考えると、フロントサポートに付く部品で出火に至る要因は何があるだろうか?
コンデンサーとかラジエータが火災の直接原因として、そこまで昇温することはあり得ない。となると、ヘッドランプとかフォグランプ事態とかハーネスを疑うと云うところがある。それと、動画で後方から撮影された絵でハザードフラッシャーが点滅しているのだが、仮眠中に付けていたとは考え難いのだが、火災に気付いて離脱するに際してスイッチを入れたのだろうか? これは運転手の行動として考え難いところだが、ハザードフラッシャーとかヘッドライトなどの制御は、通称BCM(ボデーコントロールモジュール)という制御ユニットでLINというCANバスの下位となるバスコントロールされるのだが、このBCMのユニットもしくはハーネスが溶損で線間短絡でもして点灯したのであろうか。
これだけの情報では結論は出せないところだが、まず拙人が実車検証するなら、フロントサポート下部に溶損して堆積したものから。フォグライトの残骸を確認してみたい。もし、ここがHIDなどに改造してあり、溶損してはいるだろうが、キセノンバーナーの状態でも確認できれば、極めてこれが原因と特定できうる場合も想定できる。実際のところ、ヘッドライトやフォグライトのHID改造での改造で火災になる事例は、特に内容積が小さいフォグライトに多く内在しているという認識を持つところだ。
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【車が炎上】車内で“仮眠中”に… 福岡・久留米市
https://www.youtube.com/watch?v=1EspaDG7bc8
日テレNEWS 2022/12/21
21日午前5時すぎ、福岡県久留米市の駐車場で、停車していたドイツの高級車・BMWが燃える火事がありました。映像では、ボンネットから勢いよく炎が噴き出し、次第に車全体へ燃え広がっていくのがわかります。出火当時、運転手は車内で仮眠をとっていたといいます。(2022年12月21日放送「news every.」より)