世界同時不況で、各大企業が軒並み本年度末の大幅減益見込みを発表しているところです。そんな大企業の一つにソニーがあります。このソニーですが、井深大と盛田昭夫が敗戦直後に創業した企業ですが、本田宗一郎と同様に技術革新を主眼として発展して来た電気メーカーです。(実際、井深氏と本田氏は親交が深かった様です。)
SONYのブランド力は世界的に極めて高く、テレビ放送局で使用する最高精度が求められるプロ用機器等は、一時期ほとんどソニー製だったと伝えられています。
写真は、NHK博物館で見た1962年(昭和37 年)の5インチマイクロテレビです。価格65千円と記してありましたが、多分この当時のサラリーマンの月給は8千円程度のものでしたでしょうから、今から見れば100万円を軽く超す価格に相当する価値感もものだったでしょう。現在なら、60インチクラス以上のプラズマもしくは液晶ディスプレイを買うという様な感覚の価格だったと思います。
そんなソニーも、今や液晶ディスプレイでさえ韓国製を使用しているそうで、モノ作りは衰退しつつあると感じます。しかし、世界同時不況であり、当面は相当の混乱を生じて行くのでしょうが、良いものを作る企業と、そんな企業を多く保持した国は、不況からの復活も早いのだろうと思います。
近年は、とにかく安ければという目的で、下請け工業国である隣国への依存度を高めて来ましたが、再度のメイドイン・ジャパンもしくはデザイン・バイ・ジャパンの活躍を願うものです。