ポテンショメーターとは
このワードは最近は聞かなくなったが、クルマにおいては過去のアナログ制御時代には結構聞いたもので、そんな時代があったことを書き留めておきたい。
そもそも、ポテンショメーターとは、テレビやラジオの音量を調整するつまみの大元にある可変抵抗機のことを指すのだ。音量調整などに使う場合はポテンショメーターと呼ばず、可変抵抗とかVR(バリアブル・レジスタンス)の記号で呼ぶ。ポテンショメーターと呼ぶ場合は、これを利用したセンサーとして使う場合を云うのだ。つまり、VRには三端子あり、両端子に一定の電圧を与えておけば、可変抵抗の接点たる中間端子には、その抵抗値に応じた可変電圧により、回転角とか位置のセンサーとして利用できることになるのだ。
自動車の場合(というか多くの機械装置)において、まず自動車制御はメカニカルなものから発達した。例えば、カバナーという回転数で制御したい場合、ウェイトに働く遠心力で制御していた。その後、アナログ電子技術の発達で、アンプだとか周波数フィルター(ローパス、ハイパス)だとか、電位差に違いが検出できるオペアンプという技術だとか、LC発振回路だとか種々開発されつつ、汎用ICにもロジックICなるものが出始め、CPUでのソフトウェア制御ではないが、固定回路としてのデジタル回路が構成できる時代に至った。
この時代に至って、受電回路ではオルタネーターの充電電圧を一定電圧(14.8V)に制限できるICレギュレターというものが開発され一挙に普及した。このICレギュレターだが、ICの種類としてはハイブリッドICといわれるのので、電圧を制御するのはICなのだが、ローターコイルに流す電流制御は、通常のパワトラ回路と組み合わせるタイプのものだった。
さて、ポテンショメーターのセンサーとしての使用だが、EFIにおけるエアフローメーターがまず上げられるだろう。それと、この頃から、オートエアコンと云うのが普及しだすのだが、このオート作動における、各ダンパー(フタ)の位置検出にポテンショメーターは多用されていた。
ただ、ポテンショメーターは、一定の作動角として270度程度が上限値となることと、電気的な接点を持つことが信頼性の上でネックになる。つまり、接点の接触不良を起こすと、電圧ノイズとして誤動作やまったく出力がなくなるという欠点があり、現在のクルマでエアフローメーターはマスフロータイプの燃料噴射システムでは必須だが、非接触タイプの熱線センサー式などに置き換わっている。
ちなみに、今でも高級オーディオアンプのマスターボリュームは、VRを使用するが、どんなにデジタル技術が発達しようとも、最終段のスピーカーを駆動するアンプ出力はアナログ出なければならないのだ。そういう意味では、最高音質を追求すると、アナログ回路におけるVRの使用はなくならないだろうと思える。ただし、VR使用のアンプなどで、俗に「ガリル」などと云う現象で、VR操作において、ガリガリというノイズがスピーカーから生じる場合があるが、これはVRのカーボン抵抗面と接点との接触抵抗で生じている場合が多い。カーボン面が削れて交換する以外復旧が難しい場合もあるが、軽度な場合は浸透潤滑剤などの滴下で直る場合も多く経験する。
ポテンショメーターは欠点もあるがコストが安価とか利点もあり、自動車用としては少なくなったが、例えばシート位置とか、ステアリング角度と伸縮位置、それらと合わせたミラー角度位置のメモリー検出などに使われている事例を知る。
このワードは最近は聞かなくなったが、クルマにおいては過去のアナログ制御時代には結構聞いたもので、そんな時代があったことを書き留めておきたい。
そもそも、ポテンショメーターとは、テレビやラジオの音量を調整するつまみの大元にある可変抵抗機のことを指すのだ。音量調整などに使う場合はポテンショメーターと呼ばず、可変抵抗とかVR(バリアブル・レジスタンス)の記号で呼ぶ。ポテンショメーターと呼ぶ場合は、これを利用したセンサーとして使う場合を云うのだ。つまり、VRには三端子あり、両端子に一定の電圧を与えておけば、可変抵抗の接点たる中間端子には、その抵抗値に応じた可変電圧により、回転角とか位置のセンサーとして利用できることになるのだ。
自動車の場合(というか多くの機械装置)において、まず自動車制御はメカニカルなものから発達した。例えば、カバナーという回転数で制御したい場合、ウェイトに働く遠心力で制御していた。その後、アナログ電子技術の発達で、アンプだとか周波数フィルター(ローパス、ハイパス)だとか、電位差に違いが検出できるオペアンプという技術だとか、LC発振回路だとか種々開発されつつ、汎用ICにもロジックICなるものが出始め、CPUでのソフトウェア制御ではないが、固定回路としてのデジタル回路が構成できる時代に至った。
この時代に至って、受電回路ではオルタネーターの充電電圧を一定電圧(14.8V)に制限できるICレギュレターというものが開発され一挙に普及した。このICレギュレターだが、ICの種類としてはハイブリッドICといわれるのので、電圧を制御するのはICなのだが、ローターコイルに流す電流制御は、通常のパワトラ回路と組み合わせるタイプのものだった。
さて、ポテンショメーターのセンサーとしての使用だが、EFIにおけるエアフローメーターがまず上げられるだろう。それと、この頃から、オートエアコンと云うのが普及しだすのだが、このオート作動における、各ダンパー(フタ)の位置検出にポテンショメーターは多用されていた。
ただ、ポテンショメーターは、一定の作動角として270度程度が上限値となることと、電気的な接点を持つことが信頼性の上でネックになる。つまり、接点の接触不良を起こすと、電圧ノイズとして誤動作やまったく出力がなくなるという欠点があり、現在のクルマでエアフローメーターはマスフロータイプの燃料噴射システムでは必須だが、非接触タイプの熱線センサー式などに置き換わっている。
ちなみに、今でも高級オーディオアンプのマスターボリュームは、VRを使用するが、どんなにデジタル技術が発達しようとも、最終段のスピーカーを駆動するアンプ出力はアナログ出なければならないのだ。そういう意味では、最高音質を追求すると、アナログ回路におけるVRの使用はなくならないだろうと思える。ただし、VR使用のアンプなどで、俗に「ガリル」などと云う現象で、VR操作において、ガリガリというノイズがスピーカーから生じる場合があるが、これはVRのカーボン抵抗面と接点との接触抵抗で生じている場合が多い。カーボン面が削れて交換する以外復旧が難しい場合もあるが、軽度な場合は浸透潤滑剤などの滴下で直る場合も多く経験する。
ポテンショメーターは欠点もあるがコストが安価とか利点もあり、自動車用としては少なくなったが、例えばシート位置とか、ステアリング角度と伸縮位置、それらと合わせたミラー角度位置のメモリー検出などに使われている事例を知る。