同名にて5/1付けにて記していますが、ディスカバリー号としてのラストフライトであって、今回のアトランティス号の飛行(STS-135)を持って、スペースシャトル計画のすべてが終了するとのことです。
NASAは引き続き、新たな有人宇宙計画を進めることになるのでしょうが、30年弱に渡るスペースシャトルという文化の終焉を迎えることは、他国のことながら寂しい思いを感じます。
現在読んでいる本が「衝撃のスペースシャトル事故調査報告」(深澤昭著)というものです。この本にも記され、そして以前にも記したことと重複しますが、繰り返し使用できる宇宙輸送システムとして作られたスペースシャトルでしたが、予想を超える運航経費の高額さ(邦貨800億とも)があった様です。そして、当初、運行からの帰着後、10日でオービターの補修を完了できる予定が、現実には70日前後も要してしまっていたといいます。
そして、もう一つの大きなウィークポイントは、前にも記したことですが、機体を覆う熱防御システムの脆弱性であったのです。特に高温となる、機首先端や翼前縁のC/C(カーボン/カーボン)材や機体下面に張り巡らされた断熱タイルは、非常に脆く、打ち上げ時の極低温の外部燃料タンク断熱材に張り付いた氷や断熱材そのものが剥離落下し、オービターに接触することは、発射時のごく普通の出来事だったというのですから驚きます。
スペースシャトルの二度目の壊滅的事故は、大気圏再突入時のものでした。同書の報告によれば、発射時の翌日には、カメラ映像の分析により外部燃料タンクの断熱材(発泡ウレタン製)が落下し、オービター左翼前縁のC/C材部に衝突が懸念されていたのだといいます。しかし、衛星軌道中の搭乗員による目視確認が命じられることはなく、そのまま大気圏再突入が行われた結果の事故だったというのです。もし、搭乗員の目視確認が行われ、機内装備などによる補修が可能であったかもしれません。また、補修は不可能だとしても、別のシャトルを打ち上げ、乗員の回収を行うことができたかもしれず、悲劇は防げた可能性が残されていたことを知ると、暗い気持ちになります。
しかし、現在の我が国では原発危機として、それを遙かに超える不作為や愚行が繰り返され続けていると感じざるを得ませんから、さらに暗い絶望という気持ちになります。
スペースシャトルは、欠点も多く引退することになりましたが、全装備重量2千トンの機体を、合計推力3千トンともいわれる強力な推進力で力強く上昇していく様は、魅力に溢れたものであったと思えます。シャトルが登場する映画も、知るだけで「スペース・キャンプ」、「スペース・カウボーイ」などがありますが、何れもシャトルが主人公と思える魅力を感じるものです。
NASAは引き続き、新たな有人宇宙計画を進めることになるのでしょうが、30年弱に渡るスペースシャトルという文化の終焉を迎えることは、他国のことながら寂しい思いを感じます。
現在読んでいる本が「衝撃のスペースシャトル事故調査報告」(深澤昭著)というものです。この本にも記され、そして以前にも記したことと重複しますが、繰り返し使用できる宇宙輸送システムとして作られたスペースシャトルでしたが、予想を超える運航経費の高額さ(邦貨800億とも)があった様です。そして、当初、運行からの帰着後、10日でオービターの補修を完了できる予定が、現実には70日前後も要してしまっていたといいます。
そして、もう一つの大きなウィークポイントは、前にも記したことですが、機体を覆う熱防御システムの脆弱性であったのです。特に高温となる、機首先端や翼前縁のC/C(カーボン/カーボン)材や機体下面に張り巡らされた断熱タイルは、非常に脆く、打ち上げ時の極低温の外部燃料タンク断熱材に張り付いた氷や断熱材そのものが剥離落下し、オービターに接触することは、発射時のごく普通の出来事だったというのですから驚きます。
スペースシャトルの二度目の壊滅的事故は、大気圏再突入時のものでした。同書の報告によれば、発射時の翌日には、カメラ映像の分析により外部燃料タンクの断熱材(発泡ウレタン製)が落下し、オービター左翼前縁のC/C材部に衝突が懸念されていたのだといいます。しかし、衛星軌道中の搭乗員による目視確認が命じられることはなく、そのまま大気圏再突入が行われた結果の事故だったというのです。もし、搭乗員の目視確認が行われ、機内装備などによる補修が可能であったかもしれません。また、補修は不可能だとしても、別のシャトルを打ち上げ、乗員の回収を行うことができたかもしれず、悲劇は防げた可能性が残されていたことを知ると、暗い気持ちになります。
しかし、現在の我が国では原発危機として、それを遙かに超える不作為や愚行が繰り返され続けていると感じざるを得ませんから、さらに暗い絶望という気持ちになります。
スペースシャトルは、欠点も多く引退することになりましたが、全装備重量2千トンの機体を、合計推力3千トンともいわれる強力な推進力で力強く上昇していく様は、魅力に溢れたものであったと思えます。シャトルが登場する映画も、知るだけで「スペース・キャンプ」、「スペース・カウボーイ」などがありますが、何れもシャトルが主人公と思える魅力を感じるものです。