フェアレディZ34型としてフルモデルチェンジされたのは既報の通りです。先程、モータファン別冊の「・・・のすべて」を購入して来て、さらっと見終わったところですので、得意の独断を記してみたいと思います。(この・・・のすべてシリーズはその時代のエポックなクルマに限り購入しています。)
まず、これがフルモデルチェンジかと思うのが、大多数の意見ではないかと思います。ヘッドランプとかテールランプが変わっているものの、どう見てもマイナーチェンジじゃないのかとしか見えません。しかし、ホイールベースを10cm短縮したりして、一応フルモデルチェンジなんだそうです。
サスペンションに大きな違いは違いはありませんが、スカイラインと同様ですが、ロアアーム側のダブルジョイントがオーソドックスなシングルジョントに戻されています。このダブルジョイントですが、仮想的なキングピン軸を外側に追い出すことにより、ホイールオフセットを小さくしたりできるもので、昔BMW7シリーズで最初に採用された機構だと思います。
以来、トヨタのスーパーストラットにも使われたり、アウディや最新のレクサスLSなんかでも、上下アームにダブルジョイントが使用されています。最新のBMWでの3シリーズ(1シーリーズはほとんど共通)でも、ロア側はダブルジョイントです。
このダブルジョントとシングルジョイントの長短所は、今の私には評価しかねますが、短所としてあるとすれば、コストの上昇と、転舵時のフリクション(抵抗)の増加にあるのではと睨んでいます。
エンジンは3.7リットルのVVELというバルブ開度可変機構のエンジンなんですが、あまり魅力を感じられないエンジンです。このバルブ開度可変機構ですが、BMWでバルブトロニックとして先鞭を付けた機構ですが、日産のは機構が複雑過ぎます。それに、この様なスポーツカーに付けても意味を感じられず、シンプルなエンジンとするか、BMW・Mで使用の各気筒専用のスロットルの高性能エンジンにすればスポーツカーにマッチすると感じます。
それとノーマル仕様のエンジンはこれでOKとしても、ポルシェのGT2に匹敵するエンジンとして、GTR様のVR48エンジンを搭載したモデルを出すべきでしょう。(考えているのかもしれませんが)そうすれば、多分、車重もGTRより軽いですから、コースによってはGTRを超えるタイムを叩き出すことは間違いないと思います。
また、トランスミッションですが、MT仕様は良しとして、ATはトルコンではなくて、GTR用のツインクラッチ仕様を搭載すべきでしょう。それが時代のトレンドなのは間違いないことです。
以上、日産には厳しいことを記しましたが、今や日産は追い詰められたメーカーです。ポルシェを圧倒する性能を出し、企業イメージを向上させる必要が急務と感じられます。今のトヨタには、そんな技術力はありませんが、日産にはそれがあるから、余計にそう思うのです。