私の思いと技術的覚え書き

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プロ不在の時代を嘆く

2009-03-16 | 技術系情報

 年度末が近づきつつあり転勤の季節ですが、この不況に喘ぐ各企業では経費圧縮のため転勤等を極力圧縮している企業もあるでしょうし、反対に大胆な機構改革を断行しようとしている企業もあることでしょう。私が経験した保険業界では、基本的に思考が保守的ですから、大胆な機構改革等を行うことは考え難く、必要最小限な人事異動に留めている企業が多いのではないでしょうか。

 そんな、損害保険業界の先の経営統合発表で、いよいよ2兆円クラブの3社が占有する時代となります。この2兆円クラブから取り残された弱小損保にとっては、一部通販で気を吐いている会社を除いて、今後の経営維持は、「信用力」という問題も絡んで、なかなか難しいものとなろうと想像しています。金融業では、何よりも信用力ということが重大で、保険会社なども、契約期間中に倒産でもされたら、保護機構はあるというものの、減額される訳ですから契約者にとっては、その辺りも考え所となろうかと思います。

 さて、合併への流れが見えた損害保険業界にとって、新年度に向けた増員は少ないのでしょうが、定年退職者の補充等で、新たにアジャスターになろうとしている方もいるのかもしれません。そんな、新人に向けて、若干プロ論として記してみます。

 プロ不在の世となったと云われ久しいと思います。これは、あらゆる職種において同様の様に感じます。アジャスターにおいても正にプロ不在の時代となったと嘆いているのは、私だけでは決してないと思います。

 このプロとは職業専門家のことを指しますが、私はどちらかと云うと「職人」と云う言葉が相当すると受け止めています。また、「職人」では悪いと感じられるのであれば、一般受けの良い言葉としては「匠」(たくみ)となろうかと思います。

 プロ、職人、匠たれとして、伝えたいのは、関わる仕事の知識を十分知る必用があるのは当然のことですが、それを通せなければ(実行できなければ)意味はないということです。「そう、思ったんだけれども・・・」では話にならない訳であり、関わる仕事で生じる壁を如何にぶち抜くかにで帰趨は制させるのです。多くの同業者中で、単に物事を知って雑談程度にぼやくだけの「講釈たれ」を見て来ましたが、なんとも情けない方々と思います。

 最後に、益々暗くなる話ですが、2兆円クラブ等巨大化した損保と、それらに右を倣えする弱小損保においては、一種の官僚化が進むはずであろうと想像しています。そんな中、子会社たるアジャスターの裁量の余地は更に少なくなり、ビクビクしながら泳ぎ回るアジャスターが益々増えるのだろうと予測します。




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