私の思いと技術的覚え書き

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疑義事案との闘い(その7)

2008-09-16 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 今回は、虚偽の事故報告による対物事故を支払い排除するに至った案件として紹介してみます。

 本案件の経緯としては、対物相手車両の現車立会として調査を進める中、以下の疑問を生じたことがあります。
①掲載写真の通り相手車は既に粗修正鈑金修 正が なされた状態であったが、左クォータパネルの高さ約60cmの部位にオレンジ色の付着色が、トランク上面の高さ90cmの部位に青い付着色が観察された。トランク部の損傷は別事故であろうか。しかし新しい損傷で直ちに別事故とは想定されない損傷なのである。

②契約者より事故状況を聴取すると、牽引車をバックさせていて衝突させたとの申告であったが、契約車両を確認すると牽引フック等は装着されていない他、相手車と一致するような損傷が存在しない。

③再度、契約者から事故状況を聴取すると、荷物運搬用の代車が相手車との間にあり、これを介して衝突したとの説明が変化したのである。しかし、相手車トランク上面の青色付着に合理 的な説明が付かない疑問を生じた。

④契約者の勤務先は運送会社(入庫工場より聴取)であり、同社の4トントラックの荷台塗色は青色塗色で、シャシ廻りが光明丹色(橙赤色)であった。本件は業務トラックで衝突事故を発生させたものを、マイカーでの事故として虚偽報告したのものと確信する疑念を持つに至った。

 以上の内容から、モラルリスク事故として契約者と対決するに至り、保険金請求するのであれば更に深い調査を継続するとの当方の意志を示したのです。この翌日、保険金請求を取り下げるとの連絡を受けたのです。



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