私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

繰り返し読む本(小説)

2017-11-08 | コラム
 小説も含め本はよく読む方だと自覚する。そんな自分にとって、出版不況と云われる現象は、大げさだが我が国の将来を危うくするのかもしれないと感じるところもある。インターネットを中心に情報過多の時代だが、報じずべきを恣意的に忌避するNHKや、偏向記事満載の朝日新聞や他新聞、TVのワイドショーにおける信用おけぬタレント評論家共やYoutube等の動画サイトでのクズタレントの論評などなど、こんなの見て世の方向が見定められるのだろうか。

 だいたい小説は文庫で読むことが多く、新品でも安くネットで更に安い中古本を見つけることもたやすいので購入して読むことが多い。しかし、特定分野の専門書となると結構高額だし、どれを見たら適当かの見極めが難しいから、図書館を利用する機会は比較的多い。この10数年を月間数回は訪れるのだが、そこで見知った人物に会ったことは皆無だ。そう云った意味で本を読む方は少ないのだと思う。図書館を訪れる前、予めネットで関係するジャンルや著者を検索しターゲット本を定めて訪問するのだが、新刊本とか話題の本など、貸し出し中で借りることができない。そういう点では、読む方は読んでいるのだと認識する。

 図書館を利用する良い点として一点補足する。予めターゲットを定めて、狙いの書棚を探すのだが、そこには類似のテーマでもっと面白そうな本に巡り合えるということを何度も経験している。そういう場合は、両方借りて来ることになる。

 さて、小説だが一度読めば、再読するのは一般に希なのだが例外もある。池波正太郎氏の鬼平犯科帳、剣客商売、仕掛け人藤枝梅安の3シリーズだけは、今まで何度読み返したか数知れない。このことは、各書の巻末にある解説で、種々の解説者が同様のことを記している。ストーリーが面白いとか、文章が読みやすいとか理由があるのかもしれないが、そんな単純なものではないと感じている。これら3シリーズは、いうなればリーダーとはかくあるべしということを論じていて、そこに惹かれるのだろうと感じているのだ。つまり、落ち込んだとき、この諸作品を読み直すことにより勇気付けられる様にも感じている。

 そういえば、この前図書館で借りたDVD映画「おろしや国酔夢譚」という映画がある。なかなか綺麗な情景だが、原書が読みたくなり井上靖著の原書をネットで購入した。ストーリーは江戸時代に大黒屋光太夫という船頭が乗る船が嵐で漂流しロシアに流れ着き、そこから日本に戻れるまでの10年近くを描くという実話だ。映画を否定するつもりはないが、やはり文章で頭の中で描く情景は、それなりの作家だからだろうが小説の方が勝ると感じるところだ。なお、この小説も、船頭たる大黒屋光太夫のリーダー論と捉えることができるだろう。

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