私の思いと技術的覚え書き

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【書評】真珠湾の信実[ルーズベルト欺瞞の日々]

2020-08-30 | 論評、書評、映画評など
本書は、米国のロバート・B・ステェネットという元軍人、その後新聞記者という経歴を持つ方の日本の真珠湾奇襲を巡る事実を追及した内容だ。予めこの本を知り読みたいと思った訳でなく、先の大戦の原爆製造のことを知りたく、図書館で該当本を検索し、書棚から抜き出す過程で、表題が気になりついでに借りだして来た本だ。

 表題の内容を聞いただけで、たぶん多くの方が、真珠湾攻撃すなわち先の大戦は、米国が対日貿易の石油や鉄鋼など禁輸処置や中国からの撤兵など、ギリギリと締め付け、それ打って来いという陰謀があったと知るところだろう。この本も正にその陰謀を、事細かな実証を挙げて書き上げているという内容だ。翻訳本にありがちなことだが、文章が回りくどく感じつつ、多大な実証解説に多くのページを割いていることもあり、かなりの斜め読みだが、特異の速読術で大まかなエッセンスは読み取れたと思う。

 この本で、著者は確かにルーズベルト他米政府は、戦争反対の米国民の気持ちを一転させるべく、日本をいじめ抜き、先制攻撃させることで、見事に成功しているのだ。そのためには、ハワイの米軍人や市民が3千名くらい亡くなった訳だが、やむを得なかったことと著者も肯定しているところがある。

 この本の文末に中西輝政氏が解説として数ページを記しているが、幾つか非常に考えを改めねばならないと気づかされる内容があったので記しておきたい。
①戦争とは物量が勝敗を決するものではない。勝敗を決するのは情報(インテリジェンス)だということ。米国は、真珠湾奇襲はわざとやられてやった訳だが、その後は連戦連勝している訳だが、愛国が圧倒的に情報強者であったことがある。端的云えば、日本の暗号通信は、筒抜けで見通されていた訳で勝てる訳がない。

②米国が第2次大戦に参戦したかったのは日本と戦争したかったのではない。目的は英国の要請もあり、ヒトラードイツがホロコーストを始めているという情報もあり、対ドイツ戦争に算入したかったというのが第1義だということ。

③先のアメリカの参戦意欲のために、我が国は最大の後悔をしなければならないことに、日独伊三国同盟を結んでしまったことだ。このことが、日本をおびき出せば、参戦が適うという状況を生み出した最も悔やむべきことだ。

④戦後の日本は正に米国に植え付けられたことや、共産コミンテルンの戦略もあり、正に一方的に悪かったと云う論からなかなか抜け出せないが、交通事故と々で過失割合的な思考が必用だ。

 最後に、現在、米中が正に戦争になってもおかしくない位に緊張感は高まっている。これについて、病変の隠蔽、ファーウェイを始めとする情報流出、ウイグルや法輪功弾圧などの人権問題を米国は上げている。その他にも、香港、つぃわん問題とか、あれやこれやとフルセットで米国は中共を責め立てて、日本と時の様に、先制攻撃をしろとけしかけている様だ。ただ今回の米国がこのまま報知は出来ないと根底に置いているのは、やはり情報に帰するのだろうと思う。つまり、5Gとかで情報覇権は握らせない、これ以上中共浸透による米国戦略機密情報の漏出は絶体許さないというのが核心だろう。


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