私の思いと技術的覚え書き

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SUVを好む者の嗜好

2021-04-12 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 世界的にSUVと云われるジャンルのクルマが売れていることに間違いはないだろう。だから、メーカーはセダンの開発より新型SUVの開発に力を入れ、またさらにSUVが増えて来たという流れだろう。

 このSUVだが、大別すると3種類に別けられると考える。一つは、主に米国は元々大型ピックアップトラックの人気は根強い国民性があるが、この大型ピックアップトラックをベースにステーションワゴン風に後方までキャビンを延長したものだ。トラックベースと云うことで、独立したフレームが付いている。米国でのSUVとしては、サバーバンとかエスカレードなどがその始まりだった様に思える

 二つ目は、ジャンルとしては、クロカンと呼ばれる、軍用ジープに車両から連綿と続くもので、日本のランドクルーザーを始めとした、元々不整地走行を前提賭した4WD車で、先のトラックベースと同じく独立したフレームがある。このクロカンは当然現在でもあるが、その内外装の意匠だとかは、元来の軍用車ベースのスパルタンなものから乗用車に近づいており、ほとんどクロカンと云うよりSUVと呼んでも良いクルマだろう。

 三つ目は、プラットフォームは乗用車なのだが、乗用車より大径のタイヤを装着したり、セットアップする車高を上げたり、キャビンも背高に仕上げたタイプだろう。この手のクルマは、セダンのプラットフォームをベースにできることもあり、開発費も抑えられメーカーからしてみたら、比較的作り易いクルマとなるのだろう。まずは、日本のハリアーがヒットを飛ばし、他メーカーもそれを横目に追随したという感を持つ。

 以上三種のSUVという名に相当するクルマを記したが、これがもっとも売れている、すなわち購買意欲を持つ者が多いのが米国だろう。日本や欧州にもいるが、そもそも米国より少数派だったのだが、昨今は米国に影響を受けたのか、その購買意欲は増加したということがある感だ。

 では、なんでそもそもなんでSUVが米国で購買意欲が高まったかだが、米黒人は乗用車としても、そもそも車体の大きいクルマに人気があったと云うことだろう。米国製で人気あるSUVでフルサイズのものは、全長と全幅はフルサイズ乗用車に匹敵する。そこに全高は乗用車より圧倒的に高いのだから、クルマとしてのボリュームは相当大きくなり、一見しただけでフルサイズ乗用車よりさらに大きく見える。

 しかも、米国製のSUVは特に感じるが、フロントバンパだとかグリルに大幅にクロームメッキの面積が大きいパーツが装着され、クルマとしての「押しの強さ」を前面に打ち出している感を持つ。もっと、端的に記せば「そこのけ、存在感を持つ俺様が通る」と云わんばかりの指向が内在していて、そこに消費者の購買意欲を生むものがありはしないかとも思える。

 単にクルマの大きさだけで云えば、純トラックだとかバンと云われるクルマに、SUV以上のものがあるが、あれは見た目にも乗用車でなくワーカー(仕事用)のクルマとして、マイカーとしては人気は出ない。

 と云うことで、ここでは、SUVに魅力を感じる購買層としては、乗る者の力を無言で示したい、ある意味幼児性があるとも感じざるを得ない。そもそもSUVなるジャンルが生まれる以前の乗用車ですら、フルサイズ乗用車で、大きなグリルを恣意的に意匠したクルマというのは、先に記した様なとか、必用を越えて社会的な権力というとオーバーかもしれぬが力を示したいというところにあったということが云えるだろう。それがSUVでは権力を示すと云うより、「邪魔者は退け」という、さらに幼児性が高まった者が好むクルマなんだろうとの感を持っている。

 話しを変えるが、世に昔よりクルマが好きだと公言する者は少なくなった感はあるが、それでも結構な数は存在している。そんなクルマ好きには、ある程度の車両の運動性能だとかのスキルがあり、直線をぶっ飛ばすというより、左右に続くワインディングを、小気味良く安定して走り抜けることができるクルマの情景を私見だが思い浮かべるのではないだろうか。ところが、SUV大好き試行者は、ワインディングを左右に駆け抜けるイメージなんか思いもししない様に思える。ただただ、直進して突き抜けるイメージを思い描いているのではないだろうか。

【参考記述】
何故SUVが世界的流行か?
2020-07-22 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/88ea60fcc105b6e1897229b6174808c0


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