私の思いと技術的覚え書き

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モーターの話し

2011-02-21 | 技術系情報
 EVやHEVの台頭が目立つ昨今ですが、この様なエンジンに代わる主電動機だけでなく、クルマに使われるモーター数は増え続けていると感じます。
 その筆頭として、今や主流ともなったのがEPS(電動パワーステアリング)でしょう。また、電動ドアロックなど、従来ソレノイド(電磁石)による駆動であったのを、モーター駆動化させ静音化したりされてもいます。
 これらの起源となったのは、ロボット用のサーボ・モーターなのではないでしょうか。写真はある自動車メーカーの資料館で見た国内トップクラスの産業用ロボットメーカーの製品ですが、想像していたよりずっと早く旋回しアームが上下に、そして伸縮するのに驚きました。また、定位置において、イナーシャ(慣性)を感じさせない正確な停止にも驚かされます。
 この様に遅延なく早く動作するモーターにおいて、将来の話しとなりますが、サスペンションスプリングに代わり、モーター駆動によりサスペンションを伸縮させる方式も検討されている様です。さらに、ブレーキ機構においても、従来の油圧に代わりモーター駆動で、ディスクパットの押し戻しを行うことも検討されているそうです。
 この様なサスペンションとかブレーキにまで、モーターを使用しようとするのは、制御系にECUを介在させ、より高度な制御を行いたいという思想があるためでしょう。
 ところで、小型モーターは別として、主電動機には高出力と広い出力範囲や起動トルクの大きさなどを考慮して、三相交流モーターが使用されています。また、クルマ用ではメンテナンスフリー化を目的としてブラシレスとするため、回転子に永久磁石が使用されます。この磁石ですが強力な磁石とするためにネオジムなどのレアメタルが使用されていることは、ちょっと前からの中国の動向により注目されている部分でもあります。


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