今次のコロナ不況は、年初に立ち上がったが、3月頃には、それは相当ヤバいことになるなと想像した。それでも、秋口頃には一定の収束への出口は見えるとも考えていたのだが、同様の思いの方は多いのではないだろうか。
ところが、8月中旬を越え、まだまだ続くだろうとの感だ。こう長期化すると、コロナの直撃を受けた、宿泊業、飲食業、観光旅行業、旅客運送業、航空業などでなくとも、それぞれ産業不況の連鎖として、ますます不況が蔓延して行くのだろう。正に経済も、感染症と類似している。
さて、私が業務上の感心を持って眺める自動車関連業界だが、頂点に位置する車両メーカー各社にも、それなりの負の影響を与えている。車両メーカーを親玉として、その下流には連綿とサプライチェーンがぶら下がっているから、親が生産調整を行ったら、下流のサプライチェーンはドミノ倒しの如くそれに合わせなければならない。資金的に余裕のない下流ほど、仕事量の減少はたちまち運転資金の欠乏を招く。
ところで、当初自動車産業で潰れ出すのは、小売業がヤバイ様に想像していた。それも、どちかというと、高額車(高級車)ほど、影響を受けるのではないかというものだ。ということになると、輸入車を含め高級車を扱うところとなる訳だが、輸入車ディーラーはある程度地場資本の大きな母体があるところが多いことがあるので、ヤバイのは輸入車中心に比較的多く在庫を持つ中古車販売店となるのではないかと見込んだ。
しかし、8月後半現在で、輸入車中古車販売の大型倒産という報はない。これは見込み違いではなく、マグマは確実に進行しており、何時同時多発的に噴火するか判らないと考えている。
数日前に、不良中古車業者のことを記したが、これら業社も、この不正の噂が広まると同時に業績はダメージを受けることもあるが、そもそもコロナ影響で相当にダメージを受けているので、余命は僅かな様に思える。倒産となると、ここで取り引きしたユーザーは、債権回収は甚だ困難となろう。
※下記記事は、コロナ以前の昨年のものだ。中古車業者というのは、運転資金を銀行から借り入れし、車両を仕入れ、高利もしくはオークション売りで利ざやを稼ぎ、銀行に返済するという、本当の自己資金は僅かで自転車操業している業種だ。車両の仕入れと販売が順調に回転してれば、羽振りは良いが、ちょっと販売が落ち込みでもすれば、耐性は脆弱な業種だろう。
---------------------------------------------------------------
「ポルシェ」の中古車販売が倒産 負債総額15億円 2019/6/10 19:15 (JST)6/11 14:50 株式会社神奈川新聞社
帝国データバンク横浜支店によると、高級スポーツカー「ポルシェ」を専門に扱う中古車販売の「TECHNICALMATE INTERNATIONAL」(テクニカルメイト インターナショナル、厚木市金田)が10日、東京地裁に自己破産を申請、同日破産手続きの開始決定を受けた。負債総額は約15億円。
同社は、1991年に創業、ポルシェの中古専門ディーラーとしては国内トップクラスの業容規模があったという。
2016年9月期の売上高は約35億8900万円、当期純利益は約2千万円を計上。18年9月期は仕入れ量の激減で売上高は約19億2300万円、約5億2900万円の最終赤字で、約4億6400万円の債務超過に陥っていたという。
ところが、8月中旬を越え、まだまだ続くだろうとの感だ。こう長期化すると、コロナの直撃を受けた、宿泊業、飲食業、観光旅行業、旅客運送業、航空業などでなくとも、それぞれ産業不況の連鎖として、ますます不況が蔓延して行くのだろう。正に経済も、感染症と類似している。
さて、私が業務上の感心を持って眺める自動車関連業界だが、頂点に位置する車両メーカー各社にも、それなりの負の影響を与えている。車両メーカーを親玉として、その下流には連綿とサプライチェーンがぶら下がっているから、親が生産調整を行ったら、下流のサプライチェーンはドミノ倒しの如くそれに合わせなければならない。資金的に余裕のない下流ほど、仕事量の減少はたちまち運転資金の欠乏を招く。
ところで、当初自動車産業で潰れ出すのは、小売業がヤバイ様に想像していた。それも、どちかというと、高額車(高級車)ほど、影響を受けるのではないかというものだ。ということになると、輸入車を含め高級車を扱うところとなる訳だが、輸入車ディーラーはある程度地場資本の大きな母体があるところが多いことがあるので、ヤバイのは輸入車中心に比較的多く在庫を持つ中古車販売店となるのではないかと見込んだ。
しかし、8月後半現在で、輸入車中古車販売の大型倒産という報はない。これは見込み違いではなく、マグマは確実に進行しており、何時同時多発的に噴火するか判らないと考えている。
数日前に、不良中古車業者のことを記したが、これら業社も、この不正の噂が広まると同時に業績はダメージを受けることもあるが、そもそもコロナ影響で相当にダメージを受けているので、余命は僅かな様に思える。倒産となると、ここで取り引きしたユーザーは、債権回収は甚だ困難となろう。
※下記記事は、コロナ以前の昨年のものだ。中古車業者というのは、運転資金を銀行から借り入れし、車両を仕入れ、高利もしくはオークション売りで利ざやを稼ぎ、銀行に返済するという、本当の自己資金は僅かで自転車操業している業種だ。車両の仕入れと販売が順調に回転してれば、羽振りは良いが、ちょっと販売が落ち込みでもすれば、耐性は脆弱な業種だろう。
---------------------------------------------------------------
「ポルシェ」の中古車販売が倒産 負債総額15億円 2019/6/10 19:15 (JST)6/11 14:50 株式会社神奈川新聞社
帝国データバンク横浜支店によると、高級スポーツカー「ポルシェ」を専門に扱う中古車販売の「TECHNICALMATE INTERNATIONAL」(テクニカルメイト インターナショナル、厚木市金田)が10日、東京地裁に自己破産を申請、同日破産手続きの開始決定を受けた。負債総額は約15億円。
同社は、1991年に創業、ポルシェの中古専門ディーラーとしては国内トップクラスの業容規模があったという。
2016年9月期の売上高は約35億8900万円、当期純利益は約2千万円を計上。18年9月期は仕入れ量の激減で売上高は約19億2300万円、約5億2900万円の最終赤字で、約4億6400万円の債務超過に陥っていたという。