私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

アジャスターのルーツを振り返る

2008-11-27 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

 現在のアジャスター制度は、昭和50年(1975年)4月1日に発足しました。それ以前の保険会社による事故車両の損害妥当性性等の調査は、個人請負業としての「調査人」(会社によってサーベイヤーと云ったり色々でしたが)という方々の存在があった訳です。

 もっと、昔のことを記せば、まだクルマというものが極めて高価で、その数も少ない時代には、自動車保険すらない時代があったのです。そして、クルマと云うものが普及するに従って、新たな保険商品として自動車保険が生まれたのでした。そのころの保険会社における事故車両の損害調査は、長年に渡り修理工場を経営されておられる方の中から見識の高い方に、「鑑定人」として、その妥当性の検証を案件によって委託するという時代であったそうです。

 そんな、臨時の「鑑定人」に時代から、いよいよモーターリゼーションによって、クルマが普及して来るに従い、従来の「鑑定人」だけでは、その処理が困難となり、保険会社独自で、事故損害調査を専門の業として個人請負を行う「調査人」の制度が誕生することになった訳です。

 ここでは、ある会社の「調査人」の制度の誕生に当たって、当時の多分損害調査部門の責任者が述べた挨拶文を紹介して見たい。

 ここに述べられている精神は、アジャスター制度が確立された現在でも、決して忘れてはならない内容が多分に含まれていると感じられます。

 特に私が今改めて現状において、再認識しつつ現状のアジャスター制度に生かすべき精神として、挨拶文の最後に記された『「調査人」は「独立」の職業であるとともに「自由」な職業であることに徹してもらう。○○海上との間に長いお付き合いをお願いしたいが、釘付けにするものではない。』というのは心を打つし、自らが絶えず感じて来たジレンマを払拭できる魅力ある言葉であると感じます。




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